SDGsが謳われるこの時代、「こう生きたい」という理想はあっても、その実現のために無理をしたり、あるいは不便さとを天秤にかけて諦めてしまったりすることが多々ある。しかしstojo(ストージョ)のタンブラーなら、絶妙な塩梅で、あなたを理想の姿に近づけてくれるだろう。環境のために自分も少しだけ何かしてみたい、そんな想いを持っている方に、このアイテムを通じて小さな一歩を踏み出していただきたい。
環境のために、私が日頃意識していること、それでも難しいこと
近年猛暑や大雨などの異常気象が増え、また海面が上昇して、住む場所を奪われる生き物が出てきた。生態系や作物収穫率にも影響が出ているという。このような情報をインターネットなどで目にするたび、子どもたちが大人になった頃に気候や食べ物はどうなっているだろう、未来の地球は住める場所だろうかと懸念を抱くが、しかしそうとは言え 今はまだ、日常生活を送る中で実感することはあまりない。
春や秋が短くなり、四季がなくなってきたなと感じる程度だ。だから環境のために、と言うと少し大げさかもしれないが、ただ単純に未来の地球が美しいものであったらいいなという考えのもと、私は日頃からエコを意識している。
自分ができることとして特に心がけているのは、リデュース。リデュースとは、無駄なゴミの量を可能な限り減らすことだ。身近なところだと、マイバッグを持参してスーパーやコンビニでビニール袋をもらわないようにしたり、包装を断ったり、食品の量り売りを利用したりすることが挙げられる。また生理用ナプキンの使用を減らして吸水ショーツを使ったり、お化粧用に使い回しできるコットンを使ったりと、意識すれば見えてくる身近なポイントも多い。
さて、そんな意識の中で私が何度もチャレンジし、そして挫折してきたのが、マイボトルを持つという習慣だ。カフェに行くたび、ゴミ箱から溢れんばかりの紙コップが気になっていた私は、以前から紙コップを使うのを控えたいと思ってきたのだが、しかし一方で、タンブラーを持ち歩くことを不便だとも感じていた。どうしてもある程度の大きさがあるので、持ち運びがしづらい。また小さいバッグでお出かけしたいときは持ち歩くこともできないため、結局は出先で紙コップを使うことになることも。
一番身近に意識できることでありながら、意外と難しいマイボトル問題……。なんとかできないかと思っていた矢先に出会ったのが、持ち運びに便利な、stojo(ストージョ)のタンブラーだった。
stow + JOE = stojo|ニューヨーク発のマイカップ
stojoは、2014年にニューヨークで誕生した シリコン製品ブランドだ。洗って繰り返し使えるシリコン製のタンブラーやボトル、ボックスなどを展開している。
「stojo」とは、英単語 stow(モノなどを容器にしまい込む)とJOE(コーヒーを意味するスラング)を組み合わせた造語だ。タンブラーとしてコーヒーを飲めること、またその前後にカップをコンパクトに折り畳み、バッグにしまって持ち運べること。stojoの特徴である この2点がよく表現されたブランド名だと思う。
ブランド誕生の背景は、ニューヨークの街の様子。ブランド創設者のジュリアンは、ニューヨークに引っ越した際に、大量に捨てられているコーヒーカップのゴミの山に衝撃を受けたそうだ。このままでは、子どもたちの未来が危ない。そうして、自分の子どもたちに誇ることができる何かをしたい、また水や空気が綺麗で、ゴミが落ちていない道路を取り戻したいという想いのもと、このプロダクトを思いついた。
世界では、毎年約5000億個の使い捨てカップ、つまり一度使われただけの紙コップが、焼却処分もしくは埋め立てられているという。ほとんどの紙コップが、リサイクルされずに捨てられているのだ。stojoは、この問題点を解決するようなブランドである。紙コップのようにサッと使える便利さがあり、邪魔にならず、しかし何度も使えるタンブラー。気軽に使えるのに環境に優しいというのは、まさに私が求めていたものだった。
コンパクトでシンプルな、日常に寄り添うデザイン
stojoのタンブラーにはいくつかの種類があるが、私が最初に手にしたのは「BIGGIE 470ml」。同素材のストロー付きのタンブラーで、一般的なカフェでのグランデサイズが入るモデルだ。
この柔らかいシリコン製の素材の各部品は、安全性を第一に考え、体の代謝機能を混乱させると言われているBPAや、慢性中毒を引き起こす鉛、また発がん性があると考えられているフタル酸を使用せず作られている。接着剤や化学薬品も不使用。いずれも子どもには特に害のある成分なので、それらがフリーであることで、子どもが口をつけるのにも安心して使うことができるだろう。
またその柔らかさは、何より折り畳むのに重宝する。押しつぶすように平たくすると、持ち運びに便利なサイズ感に。この薄さとコンパクトさにより、小さなバッグにも無理なく収納できるのだ。マイボトルにおいて一番の問題点であった「持ち運びしづらい」が解決された、理想的なタンブラーだと思う。
ニュアンスカラーのシンプルなデザインも魅力。どの色も、さりげなく日常に溶け込んでくれるだろう。ファッションとの相性もいいので、積極的に出先で使いたくなる。またその見た目の素朴さは、環境を考えて何か行動するということを、大層なことではなく、極めて日常的で当たり前のことにしてくれるようだ。地球のために自分も少しだけ何かしたい、そういう小さな意識の芽に、優しく寄り添ってくれるように思う。
オフィスに、カフェに、ジムに
ネックだった持ち運びのしづらさが解決し、文字通りマイボトルになったstojoのタンブラーは、つい色々なシチュエーションで使いたくなる。
私が気に入っているのは、ジムでのマイボトルの使用。トレーニング中の水が飲み放題で、紙コップを用意してくれているのだが、私はstojoのタンブラーを持参しそこに水を入れて飲んでいる。ストローが付いているので、息が上がっている時に飲みやすいことも嬉しい。マメに水分補給をとることができる。終わったら、折りたたんでジムバッグへ入れて持ち帰る。
もちろんカフェでも。stojoのタンブラーはスリーブ付きなので、熱い飲み物もOK。また中身が漏れにくい設計となっており、ストッパーを止めれば溢れる心配もない。カフェによってはマイボトル割引があるのも嬉しいポイントだ。
それから、会計時に「マイボトルで」とタンブラーを渡すと、割と頻繁に店員さんとマイボトルトークを繰り広げることができる。「かわいいですね!これ、どこのですか?」「ニューヨークのブランドの環境に配慮したタンブラーで…」そんな会話を楽しめるのも、デザインが可愛いstojoならではだと思う。
また家でもstojoは大活躍。Zoomでの打ち合わせなど、在宅勤務時もこれ一つだ。デスクまわりの小物とも相性が良く、またビデオに写ってもノイズのないシンプルなデザイン。ストロー付きなので、発言の合間にサッと水分補給できるのも便利だ。
割れる心配がないので、アウトドアシーンやスポーツシーンとも相性が良いかもしれない。これからの季節、キャンプやピクニックでも楽しみたい。
パーツ類は取り外しができ、食洗機も対応可能。お手入れが簡単という点もまた、グッと使用頻度を上げてくれるポイントである。
子どもと一緒に環境について考えるきっかけにも
stojoには色々なモデルがあるが、「Jr. cup 250ml」というモデルもおすすめだ。小ぶりながらこちらもストロー付きで、「BIGGIE 470ml」をギュギュッと小さくしたような見た目。子どもの手にも馴染むサイズ感である。
子どもとお出かけする機会のある方は、「BIGGIE 470ml」と「Jr. cup 250ml」の2つ、バッグに忍ばせておいてもいいかもしれない。そうしてマイボトルの習慣を、子どもと一緒に楽しむ。そして日常の中で、ごく自然に、子ども環境について話せたらいい。子どもの未来を想って生まれたブランドだからこそ、日々の意識の大切さを伝えていくきっかけにもなってくれる気がする。
ストイックにではなく、楽しみながら行動する
先ほど少し触れたが、現在有名コーヒーチェーンや一部のコンビニでは、マイボトルを持参することで、各店で定められた値引きを受けることができる。大体10円から50円引き。よくコーヒーを飲む方にとっては、大きな節約になるだろう。
環境について考えるというきっかけでstojoをご紹介したが、これを使う理由は、「安くコーヒーが飲めてラッキー」くらいの軽い気持ちでいいのかもしれない。ストイックになる必要はない。楽しみながら、小さな一歩を踏み出す。そんなささやかな意識と行動の積み重ねで、きっとstojoの思い描く未来は、現実のものとなるのだろう。
いま、環境のために、少しだけ何かできること。
実はこのタンブラーを知ったきっかけは、SDGsに関心のある友人にギフトでもらったことだった。そして私もまた、このタンブラーを誰かにプレゼントしたいと考えている。
いまを生きる私たちが、環境のために、未来のために、少しだけ何かできること。あまりシリアスにならず、「可愛い!」「便利!」そんな楽しい気持ちの連鎖で、より良い日常を作ってみたい。
飲んで、畳んで、お出かけして。環境と未来のための小さな一歩を、今日も明日も、ストージョのタンブラーと一緒に踏み出していこう。
Stojo
CURATION BY
取材が好きなフリーランスライター。毎日をちょっと豊かにしてくれるものや考え方をいつも探している。画家の夫と一匹の猫と暮らす。