Vol.280

MONO

22 OCT 2021

おすすめのルームフレグランスで空間を演出。使い方やこだわりのブランド

おうち時間を長く過ごしていると、より洗練されたインテリアに囲まれて生活したいと感じることが増えるだろう。インテリアといえば家具や雑貨など、目で見て楽しむもののイメージが強いが、部屋の印象を変えるものには「香り」も挙げられる。ここでは、香りで楽しむインテリアとしておすすめの「ルームフレグランス」について解説する。選び方や使い方、インテリアにふさわしいこだわりのあるブランドを紹介するので、暮らしにアクセントを求める方にはぜひ最後までお付き合いいただきたい。

ルームフレグランスのおすすめの選び方、使い方

スティックとキャンドルは見た目の相性もぴったり

置くだけでインテリアにもなるルームフレグランス

ルームフレグランスには見た目が美しく、箱や容器をそのまま置いておくだけでインテリアの一部になるものが数多くある。また、ルームフレグランスと一口にいってもさまざまなタイプが販売されており、代表的な種類としては以下のようなものが挙げられる。

【スプレー】
スプレーはシュッと吹きかけるだけで手軽に香りを広げられるのが魅力だ。香り付けだけではなく消臭作用のある商品もあり、カーテンやソファに直接吹きかけることも。香りの持続時間が長くないため、日によって香りを変えたい人にはうれしい。お風呂に入る前に湯船に吹きかけると、浴室に香りが広がり優雅な気分で入浴できるのでおすすめだ。

【キャンドル】
ゆらゆらと揺れる炎と香りを楽しめるキャンドルは「アロマキャンドル」と呼ばれることもあり、心地よい香りにはリラックス効果が期待できる。揺れる炎でゆったりした気分を味わえるため、夜に使うことをおすすめしたい。お風呂でキャンドルを灯すのも素敵だ。やさしい炎と好きな香りは、バスタイムを非日常な体験に変えてくれるだろう。

【スティック(リードディフューザー)】
スティック(リードディフューザー)は、リードと呼ばれる籐やアシのスティックが、瓶に入ったアロマオイル入りの液体を吸い上げて香りを放つ。スティックの本数で香りの強さを調整できる点が魅力だ。瓶はふたを開けたまま使うため、転倒しそうな置き方は避けよう。インテリア性の高さから雑誌に掲載されたり、最新トレンドが集まる商業施設でも多く販売されたりするなど、おしゃれなルームフレグランスとして注目されている。

【ポプリ・サシェ】
ポプリやサシェには、香りの強い花のドライフラワーやドライハーブが原料として使われていることが多い。ポプリはフランス語の「pot pourri」(ごった煮料理)が語源とされ、「多彩な材料を壺に入れて混ぜる」ことを表し、サシェは「ドライハーブや香料を入れた小袋」を意味している。ポプリは主に瓶に入れて使うが、サシェは小袋に入ったまま使うため、クローゼットや靴箱に入れたり、シューズキーパーとして利用したりするのにも適している。

【ジェル】
ジャム瓶のような容器のなかに香り付きのジェルが詰まったジェルタイプは、転倒してもこぼれないため、置く場所を選ばないのがうれしい。ふたを開けたら、あとは置いておくだけという手軽さも魅力だ。見た目がおしゃれなものを選べば、インテリアとしても重宝するだろう。

【お香】
日本人にとってはなじみ深く根強い人気を誇っているお香は、香りが広がりやすいのが特徴。「トップノート、ミドルノート、ベースノート」と香りが変化するものが多い。種類が豊富に販売されているため、その日の気分によって使い分けられるのが魅力だ。

香りもタイプも、使い方に合わせて選びたい

シックなインテリアにはクールな色の瓶が似合う
香りにはそれぞれに効果があるため、適切なシーンで使えばさらに暮らしに溶け込んでくれる。また、上記で紹介したタイプも使うシーンに合わせて選ばなければ、用途に適さない場合もある。たとえば、ポプリやサシェなどは広い部屋だと香りが行き渡らないし、寝室では火を使うタイプは不安だという人もいるだろう。

では、香りによってどんな使い方をすればよいのだろうか。場所に合わせたおすすめの使い方を紹介しよう。

【玄関】
玄関におすすめなのは、万人受けしやすいフルーティーでさわやかな香りや、ミントなどの清涼感のある香り。玄関は住まいの第一印象を決めるため、なるべく人から好かれるような香りにしたい。

【リビングルーム】
人が集まりやすいリビングルームは、さわやかなシトラス系や落ち着くウッディ系がおすすめ。主張の激しくないフローラル系でもよいだろう。好みが分かれる香りではないほうがよいが、一人暮らしの場合は自身が癒される香りを選ぶのが一番だ。

【寝室】
寝室には心も体もほぐれるようなリラックスする香りを選びたい。香りと睡眠の質には深い関わりがあるため、ラベンダーやウッディ系、ムスク系などの心を落ち着かせる香りがおすすめ。反対に、清涼感があふれる香りは頭がさえてしまうため避けよう。寝室ではお手入れに手間のかかるタイプを避けたい場合は、スプレーをカーテンやベッドリネンに吹きかけると、さりげなく香りを楽しめる。

初心者にもおすすめの扱いやすいルームフレグランス

Diptyque Paris

ホリデーコレクションのキャンドル。華やかなデザインが特徴的だ
創業60周年を迎えるDiptyque Parisではさまざまな香りのアイテムが販売されており、ルームフレグランスとしては主にフレグランスキャンドルが扱われている。キャンドルのワックスは、自然界に存在する香りを最大限活かしてブレンドされているのが特徴だ。約50種類のラインナップがあるため、どんなシーンにもふさわしい香りを見つけることができるだろう。

また、2021年10月のホリデーコレクションでは、ブランド初のスティックタイプである「ホームフレグランスディフューザー」が登場。容器にはプリズム効果のあるファセットガラスが用いられ、細いラタンスティックが増えて見えるのがポイントだ。広い空間にも香りがしっかり広がるようデザインされており、部屋に置くだけで抜群の存在感を発揮してくれるだろう。

HP:https://www.diptyqueparis.com/ja_jp/

KITOWA

和のイメージが取り入れられたモダンなデザインのラインナップ
KITOWAは、伝統の和木天然オイルにフレグランスを融合させ、日本の香文化を継承しながら新しい時代の香りをつくっているブランドだ。KITOWAのフレグランスは、ヒノキやヒバ、クスノキというユニークながら日本人にはなじみ深い香りが特徴。和の香りのフレグランスが海外でつくられることはあまりなく、販売されている数も少ない。日本製の和の香りで落ち着く部屋をつくりたいという人には、まさにぴったりのブランドといえるだろう。

それぞれの香りにはスティックやキャンドル、ミストなど、さまざまなタイプが用意されているため、用途に合わせて購入できるのもうれしい。また、特別にリラックスしたいときにはバスエッセンスやお香を使って贅沢な癒し空間を演出することも可能だ。容器や香皿には有田焼が使われているので、シンプルなインテリアとして部屋を一層おしゃれに見せてくれるに違いない。

HP:https://www.kitowa.co.jp/

個性派の空間を演出するこだわりのルームフレグランス

MAD et LEN

美しい天然石と1点ものの器が印象的なポプリ
MAD et LEN(マドエレン)は南フランス生まれのフレグランスブランド。厳選した天然素材を使用し、「香り」に強いこだわりを持っている。ラインナップのなかでひときわ目を惹くのは、溶岩石や天然石などに香りを染み込ませて使う、ポプリタイプのルームフレグランス。付属のリチャージオイルを垂らす量やふたの開け具合によって、香りの強弱や広がり方を調節できるのがうれしい。

また、香りはもちろん、見た目の美しさも楽しめるのが特徴だ。ポプリを入れるためのアイアンの器は、モロッコのアトリエで1点ずつ手作りされている。ミニマルアートのような佇まいは、マドエレンで大切にされている「不完全な美」として部屋のワンポイントになるだろう。ポプリ以外にも、キャンドルやルームスプレーなどの取り扱いもあるので、ぜひいろいろなタイプを試してみてほしい。

HP:https://store.doubleh.jp/
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OFFICINE UNIVERSELLE BULY

ブジー・パルフュメ(フレグランスキャンドル)。美しい大理石のホルダーはブラック・レッド・ホワイトから選択できる
OFFICINE UNIVERSELLE BULY(オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー)は、調香師ジャン=ヴァンサン・ビュリーがフランス・パリに1号店を構えたのがはじまり。創業以来、200年以上も当初の理念に従いながら、香水や基礎化粧品をはじめ、美の歴史と香りの世界を展開している。

つり鐘型のガラスドームのふたが印象的なキャンドルや、炎も蒸気も使わず香りを楽しめるフレグランスストーン、高い消臭効果のあるフレグランスマッチ、伝統的な製法のインセンス(お香)など、個性派ぞろいのラインナップは見ていて飽きることがない。オブジェとしても使用できるユニークな容器やパッケージの凝ったデザインも、思わず手に取ってみたくなる魅力にあふれている。実用性と遊び心を兼ね備えたアイテムを、ぜひインテリアの一部に取り入れてみよう。

HP:https://www.buly1803.com/jp/
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おすすめのルームフレグランスを使って五感で楽しむ空間づくり

キャンドルに火を灯して、香りと見た目に癒されよう
ルームフレグランスは香りを楽しむためのアイテムだが、インテリアという意味では嗅覚はもちろん、視覚でも楽しませてくれる。今回おすすめしたブランドはどれもデザイン性が高く、容器や道具を並べて飾るだけでも部屋の印象を変えてくれるだろう。家にいる時間が増えた今だからこそ、お気に入りの香りを見つけて、日々の生活に癒しやリフレッシュの時間を取り入れてみてほしい。