Vol.781

MONO

11 AUG 2026

夏の定番料理に小さな冒険を。チーズグレーター | Bianchi ビアンキ

暑い季節を過ごすのにぴったりな、冷たく涼やかな日本の夏の定番料理。そのままでも充分に美味しいものの、毎日のように食卓に上がると、ちょっぴり違う味も試してみたくなる。今年は少し冒険して、最後の仕上げにナチュラルチーズをその場で削って加えてみたい。豊かな風味と、濃厚で奥深い味わいを持つチーズが、料理をクリエイトする喜びを新たに教えてくれるだろう。

夏の定番にひと手間を。削りたてのチーズがもたらす贅沢感

蕎麦やそうめん、あるいは冷奴。これらのメニューがテーブルに並ぶと、ああ、また夏がやって来たのだなと嬉しく思う。シンプルだからこそ飽きが来ず、調理時間も短めで手軽にできる。喉越しが良く、するりと食べられ、涼を感じられるこれらの料理は、日本の夏の食卓を彩るこの季節ならではのご馳走だ。

だが8月も半ばを過ぎるころには、これらの料理に少々アレンジを加えてみたくなる。薬味を違うものにしてみたり、出汁の味を他のものへ変えてみたり。だがそれだけだと、いつもの麺つゆ味や醤油味といった同じ枠にとどまっており、今ひとつ新鮮味が欠けているように感じられる。

夏の定番料理も毎日のように続くと、アレンジしたものが食べたくなる
そこで試してみたいのが、食べる直前にナチュラルチーズを削るというシンプルだけれども、贅沢な手仕事だ。「チーズはピザやパスタなど、出来たて、アツアツの料理に向いているはず」と思う方もいるかもしれない。

だがナチュラルチーズの持つ豊かなコクと塩気、そして芳香は、チーズが溶けない温度の料理にかけると、よりダイレクトに感じることができるのだ。あらかじめ削られた粉チーズを使うのではなく、食べるその瞬間に、自分でグレーターを使って削る。そのシンプルなひと手間が、いつもの食卓をまるで新しい料理を創作するような、ワクワクする場所へと変えてくれる。

これまでの料理にフレッシュなチーズの風味を加えて
そしてナチュラルチーズをスムーズに削る際に活躍してくれるのが、イタリアの老舗ブランド「Bianchi (ビアンキ)」のチーズグレーターだ。手に馴染む美しいデザインと、食卓にすっと溶け込む佇まい。この道具たちが手元にあれば、「チーズを削る」という行為が五感を刺激し、夏の食卓を軽やかに彩るクリエイティブな体験へと変わっていくのを実感できるだろう。

夏の食卓に映える、Bianchi の美しい道具たち

古くからコーヒーミルやおろし金の生産地として知られてきた、イタリア・ピエモンテ州で設立されたビアンキは、職人の技巧と伝統を守り続ける、グレーターをメインとして展開している老舗ブランドだ。ビアンキのプロダクトの魅力は、その優れた機能性と、シンプルだけれども飽きの来ないデザインと言えるだろう。

流行に左右されず、時代を超えて愛され続けてきたチーズグレーター
今回ご紹介するひとつめは『四面グレーター』。その名の通り四面にそれぞれ異なる刃が設置されており、好みの大きさにチーズを削ることができる。長さは22.5cmとボックス型のグレーターの中では小さめで、持ちやすく扱いやすいのが嬉しい。

四面にそれぞれ異なる刃があり、用途や好みの食感に合わせて使い分けられる

コンパクトなサイズ感で、スムーズに削ることができる
続いてご紹介するのは『グレータースプーン』。こちらは定番のグレーターのようにチーズを刃に当てて削るのではなく、チーズにグレーターを当てて削るという、画期的な発想から生まれたユニークなものだ。

これまでにないグレーターのフォルムが、チーズを削る時間そのものを楽しくさせてくれるはず
通常チーズは削れば下に落ちていくが、こちらは削ったチーズがスプーンに溜まる仕組みとなっている。ハンドル部分にはチェリー材が使われており、温かみのあるデザインも魅力的だ。

通常のグレーターとは逆の位置、裏側に刃が設置されている

削ったチーズをスプーンからそのまま料理へ。削る量もかける場所も、思い通りにできるのが嬉しい
チーズを削る、それはとてもシンプルで単純な作業。だが手元に美しい道具たちがあるだけで、夏の食卓に新たな風景を描いてみようという意欲を湧かせてくれる。「定番料理」という固定観念をそっと手放し、ほんの少しの遊び心から生まれる新しい美味しさを探してみよう。

夏の定番、蕎麦とそうめんを華やかにアレンジして

まずは日本の夏には欠かせない定番メニューのひとつ、そうめんとチーズを合わせてみよう。いつものようにそうめんとつゆ、ネギや生姜の薬味を加えた定番から少し離れて、一杯で満足感を得られる、栄養満点でカッペリーニ仕立てにしたそうめんにチャレンジしてみたい。

茹でた後に冷水で締めたそうめんにオリーブオイルをからませておき、水で割った麺つゆに生姜を加え、塩・胡椒で味を整えたソースを作っておこう。オクラやパプリカ、キュウリなど好みの夏野菜を添えて、茹でたエビを載せる。そこにビアンキの四面グレーターを使い、薄く削ったチーズを載せて、食感のアクセントを楽しんでみよう。

最後の仕上げのチーズの食感が、メニューに華やかさを加えてくれる
ひと口食べてみると、野菜の瑞々しさとエビのプリッとした食感に、削りたてならではの濃厚なチーズのコクが絡み合う。オリーブオイルが加わることでパスタに近い風味だが、そうめんの持つしなやかな食感はそのままに、するすると喉を滑り落ちていく。いつもの食卓にチーズグレーターがあるだけで、小さなビストロのように新鮮に映り始めるだろう。

次は、チーズの乳白色の美しさを楽しむために、色合いを考慮したメニューを試してみよう。スペインの代表的な夏のスープ、ガスパチョに、茹でた茶そばを冷水で締めたものを合わせ、そこへグレータースプーンで削ったふわふわと柔らかなチーズをトッピング。

削りたてならではの、軽やかで奥深いチーズの旨味を存分に味わいたい
ガスパチョの鮮やかな赤と茶そばの瑞々しいグリーン、そしてチーズの乳白色のコントラストが美しく、味はもちろん、視覚でも楽しめる一品の完成だ。どちらのレシピも削りたてのフレッシュなチーズが加わることで、そうめんやそばといった、見慣れた日本の麺類が新たな味わいになることが実感できるに違いない。

夏の夜のアペリティフを贅沢に

昼の暑さが少し和らぐ夏の夕暮れ時は、他の季節では味わえない、ちょっぴり切ない雰囲気を漂わせている。過ぎ行く時間が名残惜しく感じられ、そんな夜は冷えたワインや冷酒を傍らに、夏にぴったりなおつまみを添えて、その時間を堪能してみたい。ここでもビアンキのチーズグレーターを使い、これまでとは違うテイストを味わってみよう。

たとえばお刺身にビールやワイン、冷酒を合わせる日本の定番アペリティフ。夜の始まりを彩るこのスタイルに、少し変化を加えてみたい。 いつもの醤油と山葵ではなく、オリーブオイルとバルサミコ酢、醤油と塩・胡椒で作った和風ドレッシングを使い、カルパッチョ風に仕立ててみた。

和の風味を活かしたアレンジに、チーズのコクが奥行きのある調和を生み出す
刺身の上に細く切った紫蘇を載せ、そこへグレータースプーンでフレッシュなチーズを削る。刺身で紫蘇とチーズをくるりと挟み、食べてみれば和とイタリアンが融合した、絶妙なマッチングを楽しめるだろう。


次はこちらも夏の定番、冷奴。いつもはネギや茗荷を載せて醤油で味わう、シンプルだからこそ美味しいメニューだが、今回は胡麻豆腐を使用してみる。添えるソースは、東北地方の郷土料理のひとつ、枝豆をすり潰した「ずんだ」にヒントを得たものを作ってみた。

茹でた枝豆と生クリームをブレンダーで攪拌し、塩・胡椒で味を整えるというシンプルなもので、このソースを胡麻豆腐に合わせ、トッピングとしてピンクペッパーと砕いたくるみ、ブロッコリ・スプラウトを選んでみた。

チーズを削るひとときも楽しみながら、夏の夜を過ごしてみる
枝豆の瑞々しい色合いは清涼感にあふれ、見ているだけでも涼しくなれそうだ。ここで四面グレーターを使って、細めにチーズを削ってみる。もっちりとした胡麻豆腐、砕いたくるみの食感にピンクペッパーのピリッとしたアクセント、そしてチーズの甘く濃厚な香り。それらすべてが上手く調和して、冷えたワインとの相性も抜群の一品となった。

小さな遊び心が、食卓に新しい風を運んでくれる

四季がはっきりしている日本では、春夏秋冬、それぞれの季節に合った様々な料理が生まれてきた。それは自然の恩恵に感謝し、旬の食材を使い、季節の移ろいを味覚や視覚で味わうことを大切にしてきたからに違いない。

特に暑さの厳しい夏には涼を味わう料理が好まれ、身体を冷やし、食欲のない季節でも美味しく食べられるメニューが数多く受け継がれている。それらはどれも毎年食べても飽きないものだが、時には少し冒険心をもって、新たな味を試してみたい。

器の上に舞い落ちるチーズが、夏の料理を特別な一皿へ変えてくれる
少しアレンジを加えた日本の夏の定番料理に、最後の仕上げとしてビアンキのチーズグレーターでフレッシュなナチュラルチーズをプラスしてみる。そんな小さなひと手間が、新しいレシピが生まれる手助けをしてくれるのだ。

自ら作り出した新たな料理が気に入ると、次はどんなアレンジをしてみようかという気持ちが芽生える。「定番料理」という日常に欠かせないレシピから、小さなステップを踏み出すだけで、意外な発見をすることができるだろう。さあ、夏もいよいよ中盤に差し掛かってきた。オリジナルなレシピとともに、残りの夏の日々を心地良く過ごしていきたい。

四面グレーター

グレータースプーン