Vol.307

MONO

25 JAN 2022

野菜を欲する身体になる。KINTO「KAKOMI」バーニャカウダポット

分かっていてもなかなか変えられない習慣は、新たに始め続けていくのも難しい。特に自身の嗜好が反映される食生活は、理想と欲求が折り合わないと思っている方も多いのではないだろうか。例えば野菜。身体に良いと分かっているし、多くを摂取しなくてはと理解してはいるものの、なかなか実行に移すのが難しい。だがKINTOの「KAKOMI」バーニャカウダポットは、フレッシュな野菜をふんだんに味わえるプロダクト。使い続ければ野菜を食べる習慣がいつの間にか身につくことに気付くだろう。

野菜摂取量の目標と現

ビタミンやミネラル、食物繊維を含んだ野菜は健康的な生活を送るために欠かせない食材。肉や魚のタンパク質や米や麺などの炭水化物をエネルギーに変える働きがあり、低カロリーでありながら満腹感を得ることができる。

新鮮な野菜をたっぷりと。理想はあれど実践するのは難しい
厚生労働省では生活習慣病予防のため一日の野菜摂取量は350g以上と謳っているが、実際の摂取量は推奨量に到達しておらず、約30g少ないと報告がされている。

野菜料理と聞いて真っ先に思い浮かぶのはサラダだが、冬の季節は身体が冷えてしまうし、毎回様々な調理法にトライするのは億劫に感じてしまう。野菜を飽きずに無理せず美味しく食べるにはどうすれば良いだろう?そんな疑問に応えてくれるのがKINTOの「KAKOMI」バーニャカウダポットだ。

バーニャカウダは旬の野菜を美味しくたっぷり食べられる

イタリア・ピエモンテ州発祥のバーニャカウダ

イタリア北西部に位置するピエモンテ州。「温かいソース」の意味を名に持つバーニャカウダはこの地が発祥だ。オリーブオイルとアンチョビ、ニンニクを加えた温かいソースに、生もしくは茹でた野菜を浸して食べるこのメニューを前菜で食した方も多いだろう。

明確ではないものの、広まったのは中世以降と言われ長い歴史のあるバーニャカウダ。生まれたピエモンテ州は内陸のため沿岸部がなく、オリーブは育ちにくい寒い山岳地帯だ。そのすぐ南に位置するリグーリア州はリグリア海が目の前にあり、海岸線では製塩が営まれ温暖な気候でオリーブオイルも豊富に生産されている地域であった。

トリノを州都とし、アルプス山脈、アペニン山脈に囲まれたピエモンテは「山の麓」という意味を持っている
ローマ時代以降、常に貴重品であった塩は重く課税されており、帝国全体に建設された「塩の道」では収入の一部を政府に渡す様、厳重に警備されていた。リグーリア州からピエモンテ州への塩の道では、税金を避けるため樽に入れられた塩の上に課税対象ではないアンチョビを詰めて運び、塩商人はピエモンテでこの樽とバターや穀物を交換したという。

塩は貴族の元へ、そしてアンチョビは農民たちの手に渡った。この塩漬けされたアンチョビをソースに使いバーニャカウダが生まれたと言われている。この時代はオリーブオイルではなく、ピエモンテで豊富に育つクルミのオイルを使用していたそうだ。

疲労回復や滋養強壮効果が期待できるニンニクが効いたソースで食べるバーニャカウダは、葡萄が収穫された際のお祝いとして、またクリスマスやニューイヤーを祝う際に欠かせないメニューとなった。イタリア系移民が多いアメリカやブラジル、アルゼンチンで人気が高いのも頷ける。

KINTOバーニャカウダポット、KAKOMI

バーニャカウダ用に様々なポットが販売されているが、今回選んだものはKINTOのKAKOMI。スタイリッシュなフォルムを持ちながら温かみがあり、佇まいが美しいプロダクトだ。

印象的なフォルムを持つKINTOのバーニャカウダ専用ポット、「KAKOMI」
滋賀県彦根市で1972年に創業したKINTOは食器の卸売業として出発し、やがてオリジナルの製品生産をスタート。2010年からは欧州、北米、中東、アジアで商品展開している。

バーニャカウダ専用ポットである「KAKOMI」は側面に特徴的なラインが施され、ソースを入れる上部のポットと、キャンドルを入れる下のポットに分かれている。

ソースを入れる上のポットはオーブンや電子レンジの使用が可能
下のポットの小さな窓はキャンドルの炎が直接見えないように設計されており、ほのかな淡い色合いが、食卓を暖かく優しく彩ってくれるだろう。直径10cm、重ねると高さ10cmのサイズはひとり暮らしにぴったりの大きさ。様々なカラーやデザインの食器に合わせやすい白と黒の2色が展開中だ。

お気に入りのバーニャカウダのレシピを見つけて

バーニャカウダのソースは厳密なレシピが存在せず、これは発祥のピエモンテ州で各家庭のレシピが異なるためだと言われている。伝統的な方法にこだわると材料はオイル漬けではなく塩漬けのアンチョビ、それを洗うための赤ワイン、クルミのオイルとなるそうだが、今回は手に入りやすい食材を使ったレシピを紹介しよう。

小さめの鍋にオリーブオイル大さじ4杯、細かくカットしたニンニクを1片入れて弱火で焦がさないようにゆっくりと火を入れる。そこへ細かく叩いたアンチョビを1切れ加え、味を見て必要であれば塩を足す。食前にポットに移し、好みの野菜を添えれば完成だ。食卓ではキャンドルに火を灯し、温かいソースで食べよう。

好みで最後にバターを1かけ、あるいはクルミオイルを少量加えても美味しい
ニンニクの匂いが気になる方は、上記のレシピからオリーブオイルを大さじ2杯に変更し、生クリームを40ml加えるとよりマイルドな味わいになるだろう。

バーニャカウダはいつも同じソースだけでなく、好みのソースを考えるのも楽しみのひとつ。チーズフォンデュ風にしてみたり、スパイスを加えてカレー風味にしてみたり、トマトやバジルソースを足してみるのも面白い。好みの野菜、そしてソースと自分だけのオリジナルなバーニャカウダを楽しんでみたい。

余ったソースはパンにつけたり、パスタにからめて調理してみよう

野菜を食べる食生活がいつの間にか習慣に

KINTO「KAKOMI」のデザインにひと目惚れしたのが始まりで、せっかく購入したのだから高頻度で活用したいと思いスタートしたバーニャカウダを食す暮らし。だがこのおかげで、我が家の野菜生活は大きく変化したというのが実感だ。

バーニャカウダから始まる食事。野菜生活が美味しく続けられるはず
これまで野菜を取り入れたメニュー選びに悩んでいたが、生や茹でた野菜で良いと知って随分と気が楽になった。メインの前に野菜をたっぷり食べると満腹感が得られ、暴飲暴食に走ってしまうこともない。今までは同じような野菜ばかりを購入していたが、バーニャカウダで普段は手を出さない野菜を試してみたいと思うようになった。

一番の大きな収穫は野菜を食べ続けていると、自然とそれなしでは物足りなく感じるようになったこと。野菜を欲する身体、野菜なしでは満足できない食習慣。以前から望んでいたことが労せず手に入るようになったのだ。

野菜摂取量に悩んでいる方や、冬はつい食べ過ぎてしまうという方は、野菜を無理なく美味しく食べられるKINTOの「KAKOMI」バーニャカウダポットを活用してみてはいかがだろうか。

KINTO KAKOMI バーニャカウダポット

https://kinto.co.jp/
2,200円(税込)