携帯電話やパソコンの発達により、筆記用具やはさみ、のりなどの文具を使う機会が以前より減った昨今だが、全く使わなくなったかと言うとそうではない。会社や自宅のデスクにだって、必要最低限の文具がないと困るものだ。なんだかんだ使う文具。せっかくなら、国内ではなかなかお目にかかれない、ファンクショナルな輸入文具を使ってみてはいかがだろうか。そこで今回は、西新宿駅から徒歩4分、輸入文具のセレクトショップ「エイトボール」に伺った。ここには長時間キャップを外したままでも乾きにくいグルー(のり)や、車輪のついた修正テープなどがあるらしい。
輸入文具を集めたセレクトショップ8ball(エイトボール)
エイトボールは、輸入文具ナビゲーターである店主の今野義也(こんの・よしや)氏がお勧めするヨーロッパを中心とした輸入文具を集めたセレクトショップだ。そのコンセプトは「デザイン美・機能美」。輸入文具や小物雑貨が好きな方が足を運び、中には遠方から来店する方もいるほどだ。
オーストリアの文具メーカーkores(コレス)、その魅力
コレスはオーストリアの首都ウィーンにて1887年創業。今年で130年以上の歴史を誇る、老舗メーカーだ。もともとは手作りのカーボンペーパーや、タイプライターのリボンなどを製造するメーカーとしてスタートし、コレスの代表商品となったグルー(のり)や修正テープに派生した。今ではマーカーやボールペン、色鉛筆など幅広く製造販売している。
コレス製品は機能性が高いのはもちろん、ヨーロッパ独特のポップなデザインが人気で、ギフトとして利用するユーザーも多いと聞く。ヨーロッパの中でもオーストリアやドイツは、モノづくりの文化が特に発展した地域。機能性とデザイン性を兼ね備えた製品が多く存在する中で、コレス製品は長年愛され続けている。
エイトボールがすすめるコレスのファンクショナルな文具
エイトボールの運営会社となる(株)インフィエイトは、国内唯一のコレス製品の輸入販売元として、全国の書店や雑貨店にも商品を卸している。そんなエイトボールがすすめる、機能的かつデザイン性の高いコレスの文具をいくつか紹介しよう。
水のりのキャップをつけ忘れて、目が詰まって使えなくなってしまった、という経験はないだろうか?コレスの水のりなら、キャップを外していても48時間以内であれば乾燥しない。他ではみられない機能的な文具だ。機能性はもちろんのこと、おしゃれな赤いパッケージも使いたくなる理由の一つだ。
スティックのりでは、こちらの「カメレオン」が人気だ。塗った箇所が紫色になるので、間違えて塗る場所からはみ出てしまっても修正ができるのは嬉しい。色が消えるスティックのりは数多くある中で、個性的な紫色と商品名のカメレオンの特徴的なイラストがコレスならではと言えるだろう。
本体カラーは赤だけでなく、模様の入った黒や白、黄色など、毎年いろいろなデザインが発表されている。丸みを帯びたそのフォルムからカラーバリエーションを買い揃える根強いファンも多いのだとか。
付箋と聞くと、小さなメモをイメージされる方が多いかもしれないが、「イエローノート付箋」は、手のひらサイズ(150mm×100mm)と通常より大きめだ。書ける面積も大きいので1つ持っていると重宝する。
こちらの「コレスハイライターplus」もグルーと同じくキャップをつけ忘れても、48時間以内であればインクの乾燥を防ぐことができるすぐれものだ。
エイトボールの自社製品「インフィエイト」
エイトボールでは、輸入文房具だけではなく、自社ブランドINFIEIGHT(インフィエイト)も販売している。中でもウィークリーやデイリーのスケジュール、to Doを記載できるノートパッドは人気のシリーズだ。
こちらの「バーチカルスケジュールパッド」は、スケジュールを携帯電話ではなく手帳に残しておきたい方におすすめ。1枚1枚剥がすことができるので、予定が常にトップページにくる。実用性の高いノートパッドは、毎日のタスクの整理に一役買ってくれるはずだ。
インフィエイトのオリジナルのペン「メタルローレットウッデンボールペン」は、エイトボールが掲げる、「デザイン美・機能美」の両面を重視し、細部までこだわり抜いている。本体は木軸に特殊塗装を施しており、「木」本来の模様を浮び上らせる技術を採用。メタルローレットを付加することにより、絶妙なバランスがもたらす秀逸な書き味を実現した今までにない画期的な筆記具となっている。インフィエイト製品は、生活雑貨を扱うロフトや東急ハンズの一部店舗で販売されているので、見かけた時は手に取ってみるといいだろう。
エイトボールの輸入文具を実生活で
文具にこだわり収集している、いわゆる「文具マニア」は、その高いデザイン性に魅了されるだけでなく、機能性の高い輸入文具を好んで用い、日々のタスクの効率化を図っているようだ。「どうせ使うなら市販ではあまり売られていない、おしゃれで機能的なものを使いたい。輸入文具はそんな時に需要がある」と今野氏は語る。これだけ多くのメーカーの海外文具を実際に手に取って試すことができる店舗は珍しい。ぜひエイトボールのファンクショナルな輸入文具を、商談や会議の際に使ってみてはいかがだろうか。
8ball|エイトボール
住所:東京都新宿区西新宿7-23-18 第3小林ビル1F
電話:03-5937-3387
営業時間: 平日 11:00~18:00
CURATION BY
株式会社東京饗宴代表。映画評論、取材記事、などライター他、イベント制作業務などマルチに活動。