同じノートはひとつもない
ステーショナリーメーカー、デザインフィルが展開するブランド「トラベラーズカンパニー」のメインアイテム。「旅するように毎日を過ごす」がコンセプトのノートは、ブランドマネージャーの飯島淳彦さんのチームが生み出した商品だ。
経年変化を楽しめる革製のカバー、用途や表現によって複数の紙質から選べるノートリフィル、豊富なオプションで、自分で“育てて” いける。普通のノートもカスタマイズできるが、やはり自由度が高く、選ぶ楽しみが多いほうがおもしろい。旅好きが、旅好きのために考え抜いたノートなのだ。
世界中の旅人も、隣人も、トラベラーズノートでつながる
特にスペインのマドリードでは、取り扱い店舗が増えていることをきっかけに、取り扱い店舗でノートに関連した展示イベントやワークショップを開催したほか、各店舗をめぐるスタンプラリー、街なかのオススメのスポットをまとめたオリジナルマップの配布などを行い、大いに盛り上がったとか。
海外にも愛用者のファンコミュニティがつくられ、SNS等でノートを見せあい、カスタマイズのアイデアを共有しながら、お互いのクリエイティビティを刺激し合っているという。
中村さん自身の使い方を尋ねると、一人旅、二人旅で、違う楽しみ方をしている様子。
「夫婦で旅行に行くときに、画用紙のリフィルを見開きにして、同じ風景やモチーフの絵をそれぞれ即興で描いて楽しんでいます。左ページは夫、右ページが自分というように。同じものを見ても、心に留まるポイントが違っていて、タッチも構図も全く違うものになるのがおもしろいです。一人旅に行く時も、以前は写真を撮るだけだったのが、今は帰国後に思い出に残ったことを水彩イラストで描いています。見返すのも楽しく、旅がいっそう豊かなものになりました」
マイ・トラベラーズノートと旅に出た
行き先は、栃木県益子町の「益子陶器市」。さて、どんな一日になるかな。
日常の中にも旅を
トラベラーズノートが定義する“旅”とは、何も特別なものではない。日常も旅するような気持ちで過ごせば、毎日の生活の風景が違うものに見えてくる。日常という旅から、非日常の旅まで。ノートにつづる“旅”に制限はない。
中村さんは、仕事用にも1冊を持っているという。「案件によってノートリフィルを日々の気分で変えたり、表紙はシンプルにしつつ、中身はマスキングテープなどで遊びを加えたり。トラベラーズノートを使うことで、仕事の中にもちょっとしたワクワクを感じられます」。
デジカメやスマートフォンの写真は色褪せずに残るが、記憶は色褪せていく。
筆者のキャメルの牛革カバーが飴色になり、傷が増え、貼った映画館のチケットや美術展のチラシなどでページが厚みを増し……。そんな1冊が出来上がる頃、一体どんな自分になっているだろうか。これからトラベラーズノートで日々を刻んでいくのが楽しみだ。
旅にはいろんな出会いがある。でも、そのすべてを覚えておくことは難しい。ならば、一番印象に残ったことや忘れたくないこと、得たばかりのみずみずしい感情を整理して、残しておくことが大切なのかもしれない。
トラベラーズファクトリー TRAVELER’S FACTORY
住所:東京都目黒区上目黒3-13-10
営業時間:12:00-20:00
定休日:火曜日
TRAVELER’S FACTORY AIRPORT
千葉県成田市成田国際空港 第1旅客ターミナル 中央ビル 本館4階
営業時間: 8:00–20:00
定休日:なし
TRAVELER’S FACTORY STATION
住所:東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内地下1階 改札外
営業時間:10:00-22:00(日・祝日は21:00まで)
定休日:なし
ONLINE SHOP:https://www.tfa-onlineshop.com/
公式サイト:https://www.travelers-company.com/