お酒を飲むとシメたくなる理由
お酒を飲むと、肝臓はアルコールを分解しようとするが、そのときに必要になるのが糖分だ。急激に血糖が消費されることで血糖値が下がり、脳はそれを空腹だと錯覚する。ざっくりいうと、そういうことらしい。
初めて”シメスイーツ”をする人たちの話を聞いたときは「変わった人もいるのだな」と思ったが、そんな偏見から解き放ってくれたのが、今回ご紹介する「夜パフェ」の専門店だ。
お酒を飲んだ後の「夜パフェ専門店」とは?
しかし、一日の締めくくりにいただくパフェの専門店は、今や人気のナイトライフとなり、東京、福岡、大阪、沖縄に支店を増やしている。
「夜に食べるパフェ」という異色のコンセプトによって脚光を浴びたのは間違いないが、それが一過性のブームで終わらず、全国的にファン層を広げている理由は次で説明しよう。
芸術性が高く、味にもこだわりを尽くしたパフェ
この夜パフェの楽しみは、ただ「甘いものが食べたい」という欲求を満たすだけではない。パフェが持つ美しさや味わいの変化を堪能しながら、一日の終わりを特別なものにする極上のリラクゼーションと言っても過言ではない。
忙しい日常から解放され、自分だけの贅沢な時間を過ごすことができる癒しスポット。夜の静けさの中で、一つずつ丁寧に仕込まれたツイーツをいただくのは至福のひとときだ。
パフェにはこのような短いストーリーが添えられている。
“桃の妖精が桃を食べていたら、
桃の味はどうなるでしょうか?
桃の妖精の魔法の力で
桃の味を一層楽しめるかもしれません。
魔法のかけられた桃。
一度お召し上がりください。”
入っているのはこちら。
ルビーチョコレート
飴
パールクラッカン
マスカルポーネクリーム
ウーウーシート
花穂
軽くコンポートした桃
ブラックペッパーとマスカルポーネのクリーム
紅茶ジェラート
ホワイトチョコクロッカン
ライチソルベ
エディブルフラワー
ペパーミント
ザクロの実
アーモンドガレット
ザクロムース
レモンバーベナジュレ
ルバーブコンフィチュール
全体的に甘さは控えめで、素材の味や食感の工夫によって一口ずつ違った味わいが楽しめる。パリパリのチョコレートと飴。桃の優しい甘みと食感。クリーミーなマスカルポーネと紅茶の香り。カリカリとしたクロッカンの食感と、冷んやりとしたソルベ。清涼感のあるペパーミントの香り、柘榴の酸味、ガレットの香ばしさ、甘酸っぱいザクロのムース———。ひとくちごとに変化していく味と食感は、妖精の魔法という言葉にふさわしい食体験だ。
“一日の締めに美味しいパフェで〆て
よい夢が見られますように
飲んだあと、甘いものが食べたくなりませんか?
僕はなります。
ラーメンとかではなく、パフェが食べたくなります。
ですがホイップした生クリームや
コーンフレークたっぷりのパフェは食べたくありません。
生のフルーツをふんだんに使ったソルベや
さっぱりとしたジェラート、
手の込んだフレンチのコースのデザートが食べたいです。
そんな締めの時間に食べられるパフェがなかったので
夜パフェ専門店を作りました。
ですので飲んだ後の時間でもさっぱり食べられるよう甘さは比較的抑えています。
一番美味しく召し上がれるのは、酔っぱらった時です!(笑)”
ナイトカルチャーをアップデートせよ
夜の甘い誘惑が美しいビジュアルと共に楽しめるこの夜パフェは、お酒をたしなむ方はもちろん、飲まない人も分け隔てなく楽しめるボーダレスなナイトカルチャーと言えるだろう。客層は女性ばかりかと思いきや、男性の一人客も少なくないという。シメラーメンならぬシメパフェ、ぜひ多くの方に体験していただきたい。