Vol.265

FOOD

31 AUG 2021

ときめく気持ちを解放する。新感覚アイスクリーム「SCREAM ICE CREAM」

暑い季節だけでなく、年中食べたいアイスクリーム。気軽に食べられる上に、自分へのご褒美としてちょっとした特別感を演出できるスイーツだ。コンビニやスーパーのアイス売り場にはシーズンごとに新商品が並び、旅先などではご当地アイスクリームにも出会える。そんな中、さらに日常を特別な気分にしてくれる、福岡発のアイスクリームブランドが誕生した。その名も「SCREAM ICE CREAM(スクリーム アイスクリーム)」。この鮮やかなアイスクリームが持つ魅力を探ってみよう。

“アート・クラフト”なアイスクリーム!?「SCREAM ICE CREAM」がデビュー

「SCREAM ICE CREAM」
赤、黄、緑の鮮やかなアイスの色合いと、ポップで洗練されたパッケージデザインが目を引くSCREAM ICE CREAMは、2021年7月に誕生したばかりのアイスクリームブランドだ。“アート・クラフト”をコンセプトに、職人技と食材へのこだわりを詰め込みつつも、アートとしての美しさを感じられるような、感性豊かなアイスクリームをつくりあげた。

心躍るビビッドな色合いと、新感覚な味わいが魅力
アイスクリームといえば、牛乳や乳脂肪などを原料にクリーム状にして凍らせたものだが、SCREAM ICE CREAMにはそれに加えて意外な食材が使われている。

その食材とは、野菜だ。

SCREAM ICE CREAMの拠点がある福岡をはじめ、全国で採れた新鮮な野菜をペースト状にし、加熱調理したものを昔ながらの製法でアイスクリームにすることで、野菜のおいしさと甘さをぎゅっと凝縮。そしてさらに意外な食材を掛け合わせることで、思わず「おいしい!」と叫び(スクリームし)たくなるような、楽しさやときめきをもたらしてくれる。

仕掛けるのは、老舗アイスクリーム屋の3代目

SCREAM ICE CREAMのブランドづくりを手がけたメンバー。左から3人目が仕掛け人の古田森也さんだ
ポップで新感覚なイメージのSCREAM ICE CREAMだが、その原点は福岡にある創業72年のアイスクリーム店、「古蓮(これん)」からきている。仕掛け人であり、SCREAM ICE CREAMの代表・古田森也さんの祖母 古田玉子さんが、戦後まもない頃に「甘いもので人々に癒しとゆとりを届けたい」と、福岡ではじめた店だ。昔ながらの製法で、完全無添加にこだわったアイスは、福岡だけでなく九州中の人から3世代以上に渡って現在も愛され続けている。そして古田さんは、そんな老舗アイスクリーム店を継ぐのではなく、新しい挑戦を始める方向へと動いていった。

創業当初の古蓮。一番左が古田玉子さん
「古蓮を創業し、長年愛され続けるブランドに成長させたおばあちゃんを、僕はとてもリスペクトしていて。とはいえ古蓮は父が継いでいますし、これまでのブランドイメージを僕が変えていくことにも難しさを感じていました。そこで社会人になってしばらくは、アイスクリームとは別の事業に携わっていたのですが、最近になって改めてアイスクリームに挑戦したいと思うようになりました。そんな矢先に、福岡県・大刀洗(たちあらい)町の役場から、『子どもたちにたくさん野菜を食べてもらえるように、大刀洗の野菜を使ったアイスを作ってくれないか』と相談を受け、古蓮からスピンアウトした新たなアイスクリームブランドを立ち上げることにしたんです」

そこで古田さんは、共同代表である加藤万理さんと共に、アイスクリームづくりをスタートさせた。そこには、「アイスクリームは豊かさの象徴。特別だけど日常に近く、ちょっとしたご褒美として多くの人が食べる唯一無二の存在。それがもっと特別になれば」という思いがあったという。

驚きがあるのに上質でおいしい、感性に響くアイスクリームにしていくため、食のクリエイティブディレクター・井上豪希(TETOTETO Inc.)、クリエイティブディレクター・イリエナナコ、アートディレクター・徳原賢弥らのクリエイティブメンバーを招集。味も見た目も今までにない、新感覚の“アート・クラフト”なアイスクリームを創造した結果、愛を叫ぶアイスクリームSCREAM ICE CREAMが誕生した。

3種類のアイスクリームを実食

気になるのが、“新感覚”だというその味だ。そこで、8月に下北沢で開催されていたポップアップショップへ足を運び、味を確かめてみることに。

フレーバーは「ビーツ&ラズベリー」「抹茶&レモン」「キャロット&ビネガー」の3種類。野菜と意外な食材の掛け合わせに驚く

オンライン販売やポップアップイベントでは、即完売してしまうほどの人気なのだとか

色鮮やかなのに、野菜がたっぷりで完全無添加

Tシャツやエプロンなど、アパレルも展開

3種類のアイスを食べ比べ
早速、3種類のアイスを食べ比べてみる。

まずは、SCREAM ICE CREAMのブランドカラーである、鮮やかなピンク色の「ビーツ&ラズベリー」から。ビーツといえば「⾷べる輸⾎」と呼ばれるほど、強い抗酸化作用があるベタレインをはじめ、カリウムや鉄などのミネラル類、葉酸などのビタミンB群、アミノ酸のベタインなど栄養満点で、食物繊維も豊富な野菜だ。その一方で、独特な土っぽい風味がある野菜でもある。そんなビーツを調理し、酸味のあるラズベリーと掛け合わせることで、⽢みがあるけれど爽やかで、ビーツの風味がほどよいアクセントとなる味に仕上がっている。福岡でまるまると⼤きく育った、真っ⾚なビーツは、繊維質なため調理にも手間暇がかかるのだとか。見た目で元気をもらい、やさしい味わいに癒されるアイスクリームだ。

続いて「抹茶&レモン」。抹茶にレモンとは、抹茶アイス好きの筆者も食べたことがない食材の組み合わせだ。これは、古蓮を代表するアイスクリーム「無添加抹茶アイス」へのオマージュを込めて誕生したのだとか。レモンは⽪ごとキャラメリゼし、ペーストに。それを抹茶と掛け合わせることで、ほろ苦くも爽やかで、ミルクのマイルドさと調和した味わいになっている。

「キャロット&ビネガー」を試食
最後に食べたのは、キャロットラペをアイスで再現した「キャロット&ビネガー」。⼈参を⽪ごと鍋に⼊れ、砂糖とキャラメリゼしてペースト状にし、⽢みが引き⽴つシロップにしているそう。3つの中ではもっとも繊細な味わいで、瑞々しい甘さがある。ニンジンの皮の風味も引き立っているが、嫌なクセはないのが不思議だ。甘いものが得意ではない人もパクパクと食べられる、大人の味である。

今後も目が離せない!「SCREAM ICE CREAM」で日常をもっと楽しく

あっという間に完食。どのような野菜を使った、どのようなカラーのアイスクリームが登場するのか、これからも目が離せない。
SCREAM ICE CREAMでは、今後もアイスにしたい野菜を見つけながら“アート・クラフト”なアイスクリームを開発し、フレーバーを増やしていくという。心ときめくアートを少し背伸びして日常に取り入れるような感覚で、アイスクリームを楽しむ。一緒に楽しめる仲間がいれば、そこからカルチャーが生まれていく可能性だってある。手土産や自分へのご褒美に。親しい人たちとちょっとしたパーティー気分を味わいたいときに。デザートでこのアイスクリームがあれば、きっと嬉しい悲鳴が上がるはず。「SCREAM ICE CREAM」で楽しい気分を演出してみよう。

SCREAM ICE CREAM

SCREAM 6 PACK SET
(BEETS &RASPBERRY、MATCHA &LEMON、CARROT &VINEGAR 2個ずつ入り)
¥3,000

SCREAM 9 PACK SET
(BEETS &RASPBERRY、MATCHA &LEMON、CARROT &VINEGAR 3個ずつ入り)
¥4,500

https://www.scream-icecream.com/

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