まるで生花のように繊細な色彩で、水も光も必要とせず、季節を問わず咲き続ける――それがアーティフィシャルフラワー(造花)である。忙しい日々の中でも、“いつも美しい花のある暮らし”を手軽に叶えてくれるアイテムだ。株式会社アスカ商会は、業界のパイオニアとして50年以上にわたり、高品質なアーティフィシャルフラワーを世の中に届けてきた。プロの現場でも高く評価されるその花を、自宅に飾ってみたら、どんな景色が生まれるのだろう。今回は、アーティフィシャルフラワーの魅力と、暮らしへの取り入れ方を掘り下げてみたい。
花びらの質感から枝のしなりまで。本物さながらの再現力
百貨店のウィンドウやホテルのロビーなどで、「この花、本物?それとも造花?」と目を凝らしてしまった経験はないだろうか。花びらの筋や枝のしなりまで精巧に再現され、色彩も豊か。水を替える必要もなく、枯れる心配もない。そんなまるで本物そっくりなアーティフィシャルフラワーは、実は家庭でも手軽に楽しむことができるのだ。
中でもアスカ商会のアーティフィシャルフラワーは、商業施設やホテル、バー、オフィスなど、プロの現場でも選ばれてきた本格仕様だ。今回、自宅にその花を飾ってみて、まず驚かされたのは、そのリアルさだった。見た目はもちろんのこと、触り心地まで生花に近い。随所にこだわりが感じられる。
アスカ商会が掲げる企業理念は、「暮らしに彩りと豊かさを・・・」。その実現のために、独創的な商品開発を半世紀以上にわたって続けてきた。アーティフィシャルフラワーは、すぐに枯れてしまう生花では難しいボリューム感のある演出や、記念日の思い出をかたちとして残すという新たな価値をもっている。
生花の代替ではなく、むしろ生花にはできない役割を担うインテリアとして、暮らしに新しい選択肢をもたらしてくれるものかもしれない。
圧倒的な品揃えを支える、選定力と目利き
アスカ商会が創業し、アーティフィシャルフラワーの輸入販売を始めたのは1971年のこと。創業者の山田裕康さんは、もともと愛知県の伝統産業「瀬戸焼」の輸出や国内販売を手がけていたが、市場競争が激しくなる中で転機が訪れる。アメリカの園芸・デコレーション商材の総合商社CAFFCO社から「アーティフィシャルフラワーを販売してみないか」という提案を受けたのが始まりだった。
今でこそ至るところで見かけるアーティフィシャルフラワーだが、当時はまだ一般的に普及しておらず、小さなアパートの一室から、少人数でカタログを片手に営業をかける地道なスタートだった。そんな時代にあって、インテリアとしての可能性を信じてこのジャンルに特化してきたアスカ商会は、まさに業界のパイオニアといえる存在である。
バブル期には、百貨店の装飾や家具店、飲食店などでアーティフィシャルフラワーが盛んに取り入れられるようになり、インテリアとしての地位を確立。アスカ商会の名前もプロの現場で知られるようになっていった。
カタログを開くと、季節の花から吊り下げのグリーン、鉢植えまで、多彩なラインアップが広がる。たとえばバラひとつとっても、色の微妙なグラデーションや咲き具合、葉の厚みや茎のトゲの形状まで、何十種類ものアイテムが用意されている。
この豊富なバリエーションと高い品質を支えているのが、仕入れ体制である。現在は中国の何十もの工場と提携し、それぞれの得意分野を見極めながら、細かいところまでリアルさを再現できる商品を厳選している。工場ごとに適したアイテムを選ぶことで、より生花に近い表現が可能になっているのだ。
ときには中国の工場から「要望が細かい」と言われることもあるというが、それは細部まで妥協しないアスカ商会の品質基準の表れでもある。近年はリブランディングにも注力し、「アーティフィシャルフラワーがどんな場面で使われているか」を改めて見直した。その結果、「生花の代わりになる存在」としての原点に立ち返り、生花に引けを取らないリアルさの追求に、より一層力を注いでいる。
アーティフィシャルフラワーが広げる空間演出
百貨店や商業施設、ホテル、レストラン、ブライダルシーンなどで重宝されてきたアーティフィシャルフラワーだが、近年、その市場に大きな変化が訪れている。
中でも近年、特に増えているのが、オフィスでの需要だ。コロナ禍をきっかけに働き方が大きく変わり、リモートワークやフリーアドレスなど、従来とは異なるワークスタイルを取り入れる企業が増加した。「誰もが快適に働ける職場環境」を整えるための取り組みとして、オフィスグリーンが注目されている。
グリーンを取り入れることには、リラックス効果や空間の彩りだけでなく、集中力の向上といった心理的な効果も期待される。一方で、生花や観葉植物では、定期的な水やりや手入れが欠かせず、リモートワークが増えた現在では管理が難しいという課題もある。アーティフィシャルフラワーであれば、一度設置すればその美しさを長く保ち続けることができ、メンテナンスの手間もかからない。
最近では、パーティション全体をグリーンで覆うような大胆な装飾も登場しており、これはまさにアーティフィシャルフラワーならではの空間演出といえる。
そうした背景のなかで、アスカ商会でも商品の構成比に変化が見られる。かつては全体の6割を「花」、4割を「グリーン」が占めていたが、現在ではその割合が逆転した。メンテナンスの手軽さやデザインの自由度といった強みが、今の暮らしや働き方にうまくフィットしているのだろう。
“飾る”をもっと自由に。まずは置くだけから始めよう
アーティフィシャルフラワーは、特別な知識や技術がなくても、誰でも気軽に取り入れられるインテリアアイテムだ。基本的には「好きなものを、好きな場所に飾ればいい」というのが前提だが、初心者に人気なのは「買ってすぐ、そのまま飾れる」タイプのものだという。
たとえば、移し替え不要のポットに入った卓上用のグリーンや、吊り下げ式などは、手軽に取り入れやすい。リビングや仕事用のデスク、玄関など、ちょっとした空間に置くだけで気分が変わりそうだ。もう少し存在感のある観葉植物が欲しいときは、鉢植えタイプを選ぶのもいいだろう。
アスカ商会のカタログには、季節や用途に合わせた数多くのアイテムが並ぶ。一般消費者でも購入可能だが、その圧倒的なラインアップに迷ってしまうこともあるかもしれない。そんなときに参考になるのが、アスカ商会公式のインスタグラムやYouTubeだ。中でもインスタライブでは、実際の飾り方やスタイリング例が紹介されており、初心者でも“まねしたくなる”ヒントが満載だ。
また、アーティフィシャルフラワーを使ったフラワーアレンジメントというジャンルも確立しており、ブーケやインテリア装飾の作り方を学べる教室に通って、センスを磨くのもよいかもしれない。
お手入れも簡単で、風通しのよい場所に置いておけば基本的にはメンテナンス不要。気になるホコリを払う程度で、美しい状態を保てる。買い替えのタイミングも自由で、「新しい装飾が欲しくなったとき」や「少し傷みが気になったとき」が目安になるという。
40,000点がそろう、“見て触れて選べる”ショールームへ
アーティフィシャルフラワーをもっと知りたくなったら、ぜひ訪れてみてほしい場所がある。品川駅からほど近い直営店「&DÉCOR(アン・デコール)」だ。
1階のショールームには、アスカ商会が展開する約40,000点にも及ぶアイテムがずらりと並ぶ。実際に手に取って質感や大きさを確かめることができるので、自宅に飾ったときの具体的なイメージも湧きやすい。
迷ったときは、スタッフに相談してみよう。豊富な知識をもつスタッフが、飾り方や組み合わせ方まで丁寧にアドバイスしてくれる。もともとはプロユースを前提とした店舗だったこともあり、一般の人にはまだ“知る人ぞ知る”存在だが、最近では若いカップルや新生活を始める人たちの来店も増えているという。
店内にはカフェスペースやフォトスポットも設けられ、ふらっと立ち寄るだけでも楽しめる空間になっている。まずは一度、自分の目で見て、触れて、アーティフィシャルフラワーのある暮らしの楽しさを体感してみてはいかがだろうか。
取材協力: 株式会社アスカ商会 東日本営業部 営業部長兼&DÉCOR 店長 小林友彦さん
アスカ商会
A-34946 ミックスバンチ:1,980円(税抜・送料別)
A-43824 アイビーガーランド:2,100円(税抜・送料別)
公式サイト&オンラインショップ
https://www.asca-1971.co.jp/&DÉCOR(アン・デコール)
〒108-0075 東京都港区港南1丁目8-15 Wビル1F
https://and-decor.jp/※店舗で購入する場合は、会員登録が必要
CURATION BY
料理とお菓子作り、キャンプが趣味。都会に住みながらも、時々自然の中で過ごす時間を持ち、できるだけ手作りで身体に優しい食事を取り入れている。日々の暮らしを大切に、丁寧に過ごすことがモットー。