Vol.646

MONO

25 APR 2025

好きな香りは自分で作る。HARIO ハーブウォーターメーカー

住まいを心地良くするために、そして心身を癒すために大きな役割を担う香りの効能。ストレスをリリースするのに役立ち、体調を整える手助けをしてくれるハーブや花の蒸留水を、自分で作ることが出来るのをご存知だろうか。ドリンクウェアとして世界的にその名を知られるHARIOのハーブウォーターメーカーで、自分好みの香りを作り、天然の芳香に身をゆだねてみたい。

香りによって癒される。アロマテラピーの効能

仕事上や人間関係から起こる軋轢、疲れから来る体調不良。暮らしの中で社会や他者と関わりを持つ以上、ストレスを引き起こす様々な要因が私たちの身の周りに溢れている。

溜まったストレスはすぐに手放したいと思っていても、オフの時間にも苛々とした気持ちを抱えたままだったり、仕事中に集中力が欠けてしまったりといった経験を持つ人もいるのではないだろうか。

落ち込みや不安、体調不良など、ストレスは様々な弊害を引き起こす
人間の活動期と言える時間では、自律神経系で身体を活発化させる『交感神経』が優位に立ち、身体を休める際には心拍数や血圧を下げる『副交感神経』が働いて、ゆったりとくつろげる。通常の場合、これらは私たちが意識せずとも自動的に切り替わっているという。

だがストレスを多大に感じているとこの働きが上手くいかず、オンオフの切り替えが正常に機能しなくなり、心身のバランスが崩れてしまうことがある。そんな時、自律神経を整え、身体が正常な働きを行うよう促す力を持っているのが『香り』だ。

花やハーブの芳香の中に身を置くと、それだけで心が癒される
日本には約40年前に広まったとされるアロマテラピーは芳香を意味する”アロマ”と、療法を意味する”テラピー”を掛け合わせた造語である。天然の植物を使い心身のバランスを整え、痛みや炎症などの症状にも効果があるとされ、既に多くの人がその効能を体感したことがあるはずだ。

穏やかな香りを持つハーブウォーターを自宅で作る

ラベンダーの香りを嗅いで心が落ち着いたり、バラの芳香によって幸福感に満ち足りたり、ミントの香りで気持ちがリフレッシュするなど、様々なシチュエーションにおいて香りは私たちの心に安らぎを与えてくれる。

植物たちが放つ香りをもっと身近に取り入れて、毎日の暮らしをより豊かなものへ
アロマテラピーで使用する精油(エッセンシャルオイル)は、植物の花や葉、果皮や樹皮、根や種子、樹脂から抽出したものを指す。その方法は圧搾法や水蒸気蒸留法、揮発性有機溶剤抽出法などがある。

その中のひとつ、水蒸気蒸留法で精油を精製する過程で生じる副産物が蒸気蒸留水であり、ハーブウォーターやアロマウォーターと呼ばれている。これらは肌に優しく香りも穏やかで、多くの使い方が出来る。このハーブウォーターを自宅で作れるツールがあるのをご存知だろうか。

シンプルな構造だが本格的。好きなハーブや花を使ってオリジナルな香りを楽しみたい
コーヒーを始めとした数多くのドリンクウェアを展開し、世界中にファンを持つHARIOが生み出したハーブウォーターメーカー。これを使って、世界にたったひとつだけの、自分の香りを作り出してみよう。

実験気分で楽しめるハーブウォーターメーカー

1921年、東京は神田須田町で創立されたHARIOは耐熱ガラスメーカーとしてその名を広く知られており、ドリッパーやサーバーなど、特にコーヒー関連のツールで有名なのはご存知の通りだろう。私もその魅力に心惹かれる一人であり、以前購入したHARIOのミニフォンはコーヒーを淹れる度にそのデザイン性、機能性の高さに感嘆している。
HARIOは耐熱ガラス製品を数多く生み出しているが、その歴史は理化学用ガラス器具の製造、販売から始まった。ビーカーやフラスコ、シャーレや冷却器などの製造を続け、耐熱ガラス食器販売部門が分離独立したのは1964年のことだ。現在でもHARIOはコーヒーやティー関連、酒器や調理器具の他に、理化学用品の販売も行っている。

HARIOの特徴である無駄をそぎ落とした美しいデザインは、理化学用品製造で培った歴史から生まれたのだと実感できる

今回ご紹介するハーブウォーターメーカーは、HARIOがガラス文具や理化学品インテリア、香りのアイテムを展開している”ハリオサイエンス”が生み出したプロダクト。かつて学校で行った実験の時間を彷彿とさせるシンプルなデザインは懐かしさと新鮮さを感じさせ、使う前からわくわくとした気分にさせてくれる。

左より栓付きフラスコ2つ、スタンド、下ボール、受け皿、上ボール、キャンドルが付属している

HARIO ハーブウォーターメーカーの使い方

ハーブウォーターメーカーの使用方法だが、必要なものは次の通り。まず香りの要となる好みのハーブや花。フレッシュの場合は約10g、ドライの場合は約5g用意する。次に熱湯、そして氷。氷は溶けてなくなってしまうので、多めに用意しよう。

1.下ボールの底から2cmほどの高さまでハーブや花を入れる。この時ハーブや花は入れ過ぎに注意。蒸留時間が長くかかったり焦げ付いてしまうことがある

2.くびれの部分まで熱湯を注ぐ。熱湯を注いだ部分は非常に熱くなっているので、手を触れないように

3.下ボールの中に受け皿をセットする

4.下ボールの中に設置した受け皿の上にフラスコを置く

5.上ボールに氷を入れて、下ボールの上に置く

6.スタンドにキャンドルを置き、火を点ける

7.ハーブや花を温めた際に得られた蒸気が氷で冷やされたものがフラスコへ落下する。これがハーブウォーターとなる

8.2時間半~3時間ほどで約20㎖のハーブウォーターが完成。フラスコに栓をして冷蔵庫で保存し、出来るだけ早く使用すること

住まいと心を潤す、手作りのハーブウォーター

完成したハーブウォーターには多くの使い道があり、暮らしの中の様々なシーンで活用できるはず。例えばルームスプレー。市販のディフューザーやルームフレグランスで少し香りが強いなと感じたら、ハーブウォーターを使用してみよう。室内を穏やかな香りで包み込み、ふわっと漂う芳香にきっとリラックスできるはず。

手作りの香りだから優しく穏やか。住まいの中をいつでも良い香りで満たしていたい
またおすすめなのが、リネンスプレーとしての活用法だ。洗濯用洗剤や柔軟剤など、市販のものでは好きな香りが見つからない、あるいは香りが強過ぎると感じたことはないだろうか。

そんな時は洗濯用洗剤は無香料のものを選び、洗濯後に乾いた衣類やシーツにハーブウォーターをシュッとスプレーしてみよう。お気に入りの香りに包まれ、優しい芳香が心地良い。同じようにフェイスタオルなどにもハーブウォーターを吹き付ければ、いつでも好きな香りを身近に感じられるだろう。

シャツやタオルにお気に入りの香りを振り掛けて。好きな香りに一日中包まれて暮らしていける

また、肌に優しいハーブウォーターは髪にも優しい。外出中は小さなアトマイザーに入れておき、必要に応じて使用するのもおすすめだ。他にもハーブの効能に合わせてバスタイムに入浴剤として、掃除の際や虫除けスプレーとしても活用できる。ハーブウォーターメーカーの使用に慣れてきたら、異なる種類のハーブや花を使い、新たな香りを探してみよう。

小さなアトマイザーに手作りのハーブウォーターを入れて持ち歩きたい

天然の芳香が癒してくれる。ハーブウォーターの香りに包まれて

何となく落ち込んでいる、ぐっすりと熟睡できない、不安になったり緊張してしまう、集中力が湧いてこない…。日常生活を送る中、私たちの身の周りは様々なストレスに満ちている。だがどんなに疲れた一日を送っても、翌日には気分を一新して過ごせるように、ストレスは出来るだけ早くリリースしたい。

HARIOのハーブウォーターメーカーは、自分の好きなハーブや花を使い、天然の蒸留水を作れるツール。怒りや不安を鎮めるラベンダー、記憶力や集中力アップに向くローズマリー、多幸感をもたらすローズ。自然界には私たちの心を癒す植物が溢れており、心や体調がすぐれない時はそれらの力を借りてみよう。

香りが心身にもたらす恩恵を、HARIOのハーブウォーターメーカーで味わおう

どこへも出かけない休日の日は、好きな本を読みながらハーブウォーターを作ってみよう。好みのハーブを手に入れて、キャンドルに火を灯し、蒸気がゆっくりと立ち込める風情を眺め、穏やかに漂うハーブの芳香に包まれながら。

HARIO|ハーブウォーターメーカー

¥22,000(税込)

hariosci.thebase.in

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