Vol.299

MONO

28 DEC 2021

生活空間と心をクリーンにする「RoomiAir DEUX 」

森の中へ行ったり緑に囲まれた公園を歩いたりすると、すがすがしい気分になった経験は誰しもあるだろう。空気が綺麗だと気分もすっきり、ポジティブな気持ちにさえなってくる。清潔で安らぎのある空気を保てるようにという想いから作られた「RoomiAir Deux(ルミィエール ドゥ)」は、空気を清浄化し、リフレッシュ気分を自宅でも可能にする。八ヶ岳、蓼科高原、霧ヶ峰高原など自然に恵まれた長野県・諏訪地域で生まれ、地元の木材を使い、地域の職人によって一つ一つ手作りで仕上げられ、電子産業と精密加工技術、職人の匠な技を融合させた新しいインテリア家電である。

自宅の空気の除菌、消臭、洗浄を可能に

RoomiAir Deuxは空気中のウイルスや菌の除去、悪臭などを分解することが可能なオゾン(O3)の力を使い、室内の空気を元の綺麗な空気にする。オゾンを発生させる水銀を一切使用しないUVランプ(オゾンランプ)が中心に備わっている。

除菌、消臭、洗浄を実現しつつ有害な窒素酸化物(NOx)も発生させないため、金属等への腐食が抑制できることから、パラスポーツや介助で使用される車いす等の除菌脱臭用に開発された業務用オゾン発生器の技術と効力を、家庭の空気清浄にも活用できるようにと開発された。

約30cmの高さで底面は片手に乗せられるほどの大きさ

木箱のワインケースを想起させるような重厚感のあるケース入り
調理後の匂いや部屋干しの生乾き臭も消しとってくれ、匂いにも悩まされることなく、快適に過ごすことができる。また、純粋なオゾンガスを低濃度で空間に満たすことにより、物質の表面に付着した菌やウイルスによる感染の予防にも有効である可能性もあるという*。

使い方は簡単で、ウッド部分を両手で持ちながらひねると主電源が付き、前面のセンサーボタンに触れ、オゾンの発生時間を選択する。1時間・2時間・4時間・無限の4段階が可能だ。オゾン発生時は多少音がするが、耳をすませば風の音がかすかに聞こえる程度なので特に気になることはなく、仕事や読書、映画に集中できる。

ロゴの下部にあるセンサーボタンに手をかざすとオゾンランプが点灯する
*効果の確認は実験施設内のある一定の条件(デシケーター内の狭い空間)で行ったものであり、実使用環境における効果を示すものではない。

長野県諏訪エリアの技術が結集

RoomiAir Deuxの魅力は空気の除菌、消臭、洗浄だけではない。ガラスランプ、ウッドボディーなど、さまざまな精密な部品からできており、全てが一つひとつ熟練の職人の手で作られている。長野県の諏訪地方にある株式会社オーク製作所では、ほぼ全てのパーツを地元諏訪エリアの企業と協力して作り上げ、プロダクト本体のみならず、ブランドコンセプトやネーミング、クリエイティブディレクションにも、地元のプランナーやクリエイターが集結し、MADE IN 諏訪にこだわって作られた。

豊かな自然いっぱいの諏訪地方
オーク製作所・研究開発部の小林氏はその理由をこう述べている。「よく諏訪エリアは『東洋のスイス』と例えられておりますが、昔からカメラや時計に代表される精密産業が盛んで、素晴らしい技術を持った企業がたくさんあります。近年では、厳しいグローバル競争の下、デジタル家電やその基幹パーツ、自動車部品などの世界的な生産地としての地位を築いております。いつの時代も変化を機敏に感じ取り、柔軟に対応することで地域の産業構造をダイナミックに転換してきた地域であり、常に最先端に挑みつづける『ものづくり』のDNAが脈々と受け継がれている、諏訪地域をぐるっと回ると製品が完成するくらいの他業種が集まった、ものづくりに適した稀有な地域だと認識しています」

しかし最終的な製品まで手掛ける企業が少ないことから、もっと外部へ諏訪地方の魅力を広げていきたいという想いが強まり、その想いに賛同したさまざまな会社と一緒にRoomiAir Deuxを作り上げた。

木材とガラスのモダンなコンビネーション

RoomiAir Deuxは、機能のみならずデザインも特徴的だ。円錐のようなフォルムで、木材を使用している下部のウッドダイヤルスイッチと、オゾンランプを守るガラスのフードの異素材が組み合わさり、モダンで個性あふれる雰囲気を漂わせる。シックなイメージで艶消しブラック基調の空間に合うようにデザインされたそうだが、木材とガラスのコンビネーションはさまざまなインテリアにフィットする。

ダイニングテーブルに置いてリビングの部屋全体の空気をきれいに

仕事場や寝室にも違和感なく置くことができ、インテリアに洗練さを加える
ウッドダイヤルスイッチには、美しい木目が特徴の八ヶ岳産の「さくら」の木材を使用し、地元の木を活用して木本来の良さを今に活かす、小松工芸舎様の挽物ろくろ加工の伝統の技で仕上げられている。八ヶ岳産のさくらは緻密な木肌で、しっかりと硬いが感触が良く、しっとり暖かみのある木のぬくもりが楽しめる。

美しい木目が生かされたデザイン
本来、木は温湿度で膨張や収縮をしてしまうため、ガラスと組み合せると割れてしまうことがあるというが、木材を年月をかけて乾燥させ、加工してはまた乾燥させる工程を繰り返し、できるだけ変形しないような工夫を施している。その特性を考慮して、ガラス加工も精度よく仕上げていく必要があり、職人達の卓越した技術のもとに成り立つ、非常に手間隙がこめられた逸品となっている。

暖かみのある調光可能な灯り

オーク製作所は、最先端のモノづくりを支える「光」の専門メーカーとして、光に関する精密なものづくりを行なっているが、RoomiAir Deuxでも光の表現にもこだわっており、主電源を兼ねたLEDライトは部屋に応じた好みの明るさに調光できる機能が付いている。メインのライトを消した中での読書や、寝室での枕灯のようなリラックスタイムでの使用も可能だ。

ウッドダイヤルスイッチをひねると照明用LEDが点灯し、点灯した瞬間は一瞬ふわっと最大の明るさになり、まるでガスランプのような灯りを演出する。その後暗くなり、徐々に右にスイッチを回すと明るくなっていき、自分好みの明るさに調節できる仕組みだ。空間に落ち着きを与える灯火としても機能する。

最小調光時

最小と最大の間で調光した場合

最大調光時
光の色はRoomiAir Deuxが作り出す「凛としているけど、温かい雰囲気」を崩さないよう、RGBの調色作業を繰り返し、品のあるナチュラルな黄色を選んだという。安らいだ気持ちにさせてくれる灯りは、ずっと見つめていたくなるほど。

また、オゾンを発生させるUVランプを中心に配置し、放電を見せることにより、空気清浄の効果を視覚的に実感できるこだわりも。ウッドダイヤルスイッチの全面に触れるとオゾンランプが点灯し、煙のような青紫色の光が渦を巻いて点灯する。

暗い部屋でのオゾンランプの点灯の様子
さらにRoomiAir Deuxはコードレス化も可能で部屋を自由に移動することがき、電源コンセントを使用しない場合は内臓バッテリーで最大4時間稼働させることができる。

部屋の明るさやインテリアに合わせて明るさを変化できる

部屋の明かりを消してリラックスタイムに

安らぎのある清潔な空間に

目を瞑ると自然に抱かれるような気持ちに
「単なるオゾン発生器としての機能だけではなく、空気を清浄化することで同じ空間内での安全性を高め、今の世の中に対して安心を与え、灯りをみつめ、落ち着きを与えられればと思っています」そんな想いをRoomiAir Deuxに込めていると小林氏は話す。まるで八ヶ岳の澄んだ空気と森に包まれているような、安らぎのある清潔な空間に変えてくれる。

空気が清浄化されても目では認識できないが、部屋の空気がクリーンになると、不思議と心は落ち着き、リラックスしてくる。RoomiAir Deuxが作り出す爽やかな空気と心とともに、新年をスタートしてみてはいかがだろうか。

RoomiAir DEUX