Vol.672

KOTO

25 JUL 2025

忙しない日常に歩みを止める瞬間を。ティーバッグでできるミルクティーやルームスプレーを作るPOTS

仕事や家事の合間に、季節を問わず癒しをくれる飲み物や香りのアイテムたち。つい気を張ってしまう毎日の中で、自分が本来持っているリズムや気持ちを取り戻す手助けをしてくれる。みなさんは、そんな時間を味わうためのプロジェクトを提案している「POTS」というブランドをご存知だろうか。今回はこのブランドについてご紹介したい。

“自然と立ち止まれる体験” を増やしていくプロジェクト「POTS」

忙しない日常に歩みを止める時間をくれる
POTSのコンセプトは「ふと、歩みを止める場所」。代表の星野さんは、ちょっと真面目でがんばりすぎてしまう人の日常に “自然と立ち止まれる体験” を増やしていくプロジェクトを展開したいと考え、POTSを立ち上げた。その一環が、お茶やルームスプレーなど、私たちの暮らしに余白をもたらしてくれる製品作りだ。

「私は一度仕事のことを考え出すと、ずっと頭から離れずに夢でも見てしまうタイプ。けれど会社員時代に仕事で出会った方々が、忙しそうな日々を送っているにも関わらずとても機嫌良く過ごしていました。上手に息抜きをしながら、健やかな自分を保っている姿に憧れを抱いたんです」と星野さん。

MILK TEA BAGやROOM SPRAYなど。思わずとっておきたくなるパッケージ
「この経験をきっかけに、もっと生きやすくなるにはどんな方法があるのだろうと考えるようになりました。自分のようにちょっと真面目で根を詰めすぎる人が、日常生活に上手に休憩を取り入れる方法とはどんなものだろうか。そんな疑問を元に、生活を通した実験のような気持ちでPOTSを始めました」

暮らしの中で得たアロマとお茶の知識

お湯にティーバッグを入れて蒸らすだけで完成するMILK TEA BAG
当時は休みを返上しながら仕事に励んでいた星野さん。そんな時にハンドメイドのナチュラルキャンドルブランドを作っているアーティストのYENABELLさんの香りと出会い、自分にとって香りがいかに重要かに気がついたそうだ。

「仕事に追われてしまう日々の中に、少しでも自分のための時間を作りたい。そしてコロナ期間中の家に籠りきりの生活をどうにかしたい。そんな思いでした。最初はアロマ検定の教科書を読んで基本的な知識を得て、その後に原料について詳しく書かれている本などで勉強。

さらに好みの香りがどのように組み立てられているのか興味を持ち、調香体験などにも参加するようになりました」

水出しできるCold Brew Herbal Tea “YUSUZU”
当初の「忙しない毎日でも機嫌よく過ごしたい」という思いは変わらず、アロマとお茶の知識を生かして自分が本当に癒される香りと体験を作ってみよう、同じような気持ちを持つ人に共有してみようと思い立った。そして「ふと、歩みを止める場所」を作るためのプロジェクト「POTS」ができあがっていったそうだ。

エルダーフラワー、赤紫蘇、月桃など5種類のハーブがブレンドされている
「私の家では、小さい時からお茶を飲む習慣がありました。紅茶から中国茶まで幅広く飲ませてくれる家だったので、その中でお茶について自然と詳しくなりました。その上コーヒーがあまり体質に合わないこともあり、大人になってからも飲むのはお茶ばかり。

家族とのお茶の時間は私にとってとても大切なものでした。そこでアロマの他にも、茶葉やスパイスの本来の香りを楽しめることを大切にしたお茶の開発を始めたんです」

お湯だけで作れるミルクティー

お湯を沸かすだけで用意できるから便利
現在販売しているのは、Cold Brew Herbal Tea、MILK TEA BAG、そしてROOM SPRAY。どれもこだわりをもって作られているけれど、中でもつい気になってしまうのがMILK TEA BAGだ。これは茶葉とミルク、砂糖を一つにしたティーバッグで、なんとお湯を注ぐだけでミルクティーを楽しむことができる。

お店で飲むミルクティーやチャイはおいしいけれど、自宅だと準備の手間を考えて、つい億劫に感じてしまう。そんな私たちの気持ちに寄り添ってくれるアイデアだ。

左:Ginger Cardamom CHAI 右:Taiwaniese tea+Osmanthus
種類は、金木犀の華やかな香りを楽しめるTaiwaniese tea+Osmanthusとカルダモンやジンジャーのスパイシーな味わいがおいしいGinger Cardamom CHAIだ。

ティーバッグを入れただけでお湯がミルクティー色に
私がさっそく淹れてみたのはGinger Cardamom CHAI。ティーバッグが入った袋を開けた途端にスパイスのおいしそうな香りが鼻をかすめた。作り方はとっても簡単。前述の通り、お湯を注ぐだけである。

作り方

1.ティーバッグをカップにセットし、熱湯を150ml注ぐ
2.ティーバッグを揺らしながら、5分間待つ
3.お好みの濃さでティーバッグを引き上げて完成
ちなみにおすすめは8分ほど蒸らすこと。口に含んだ瞬間はチャイならではのミルキーでリッチな味わいと優しい甘さが際立つけれど、次にカルダモンやジンジャーの気持ちの良い刺激が口の中を爽やかにしてくれる。

リラックスの時間はもちろん、食後のデザート代わりにもなりそうなリッチさと後味の良さを持った味わいである。

イングリッシュガーデンとフィレンツェのジャスミン。花とハーブが香るROOM SPRAY

左:DEEP IN THE WOODS 右:BIRD SONG
さらに、ROOM SPRAYも試してみた。用意されているのは2種類。リラックス効果のあるパロサントをベースにハーブで構成したDEEP IN THE WOODSと、野生のジャスミンの華やかな香りにウッドやハーブの野生的な香りを組み合わせたBIRD SONGだ。

コマドリが歌っている様子がかわいらしいパッケージ
今回私はパッケージに描かれたコマドリの愛らしさと「鳥が囀っているような爽やかなイメージ」という香りのテーマに惹かれてBIRD SONGを使ってみた。

「BIRD SONGは、現在イギリスのコーンウォールに在住のLucy Lauchtさんという写真家が撮影した庭の様子からインスピレーションを得て作った香りです。写っていたのは犬が駆け回っていたり、馬がいたり、植物と虫がとても美しい景色を作り出している光景で、まるで今にも鳥の囀りが聞こえてきそうでした。

さらに、私は街中でふわりと香るジャスミンの香りが好き。特に以前フィレンツェ近くのワイナリーに滞在した時に嗅いだワイルドなジャスミンの香りは、今でも忘れられません。毎日胸いっぱいに吸い込みたくなる香りが心地よくて、この香りをルームスプレーに取り入れたいと思いました」

朝の眠気を振り払うために、カーテンに一吹き
さまざまな動植物がのびのびと暮らすイングリッシュガーデン。そしてワイルドなジャスミンの香り。それらを庭で暮らす鳥たちの囀りというインスピレーションに昇華してできあがったのがBIRD SONGだ。

歌い出したくなる高揚感のある香りになっているかを、何度も調香して確かめて作ったというBIRD SONGは、爽やかで気持ちが軽くなる香り。まるで早朝の空気のように、気分をリフレッシュさせてくれる。

リモートワークの合間に癒しをくれる

仕事用のデスクの上に置いているBIRD SONG
甘すぎず、花屋に紛れ込んだかのような瑞々しい香りは、仕事の合間の気分転換にもおすすめしたい香りだ。特にパーソナルスペースと仕事場の区切りをつけづらいリモートワークでは、気分の切り替えがうまくできないことも多い。そんなときにまるで朝日のように次の気分に導いてくれる存在があるだけで、一日がスムーズに進む気がする。

私は現在デスクにBIRD SONGを置いており、仕事をはじめる前に一拭きしている。すると背筋に一本筋が通ったかのように、頭がクリアになるのである。今や文房具やノートと同じくらい、仕事に欠かせないアイテムになった。

一日の始まりはもちろんのこと、集中力が途切れてしまったとき、マルチタスクで切り替えがうまくいかないとき、上手に仕事をこなせなくてリフレッシュしたいとき、BIRD SONGは気持ちを整える手助けをしてくれる。

忙しない現代社会で生きる私たちに、とっておきの癒しをくれるもの

ステキなパッケージはプレゼントにもぴったり
「現代社会はとても忙しない。けれど忙しないからこそ、立ち止まる時間が必要だと思います。次から次にやってくる仕事やプレッシャーに追われてしまうことがあっても、自分の気持ちやリズムを取り戻せる時間があれば、きっといつも健やかでいられる」

暑い日を考えてリリースされた水出しできるお茶は、手間を省くための
コンセプト通り、仕事などで忙しない日々に「歩みを止める瞬間」をくれるPOTSのアイテムたち。まるで深呼吸をするかのように、暮らしに落ち着く時間をもたらしてくれる。

POTSの製品があるだけで、日々に余白が生まれる
最近仕事ばかりで時間がないという方や、つい目の前のタスクに追われてしまうという方は、POTSのアロマやお茶で一息ついてみてはいかがだろうか。歩みを止めて、きっと自分らしさを取り戻せるはずだ。
POTS提供写真:2・4・5・7・10枚目

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