自宅で手軽に。「OKOLIFE」で知るお香の文化
香の文化が日本で独自に生まれたのは、約500年前の室町時代のこと。同時代に誕生した茶道や能などの芸道とともに、東山文化のひとつとして「香道」が誕生し、体系的に発展していった。まさに日本文化の奥深さを知るにふさわしい趣味であるが、香道は茶道や華道などのポピュラーな芸道に比べると、教えてもらえる場所はそこまで多くない。ビギナーにとってはいささかハードルが高い習い事だ。
つまりこの本質さえ押さえていれば、自宅でお香の趣味を始めるのも“アリ”なのである。
忙しくても和の文化や精神を知り、自分自身を高めたい。そんな現代に生きる我々のライフスタイルに寄り添い、手軽に上質な和の香りに出会えるサービスが誕生した。それが「OKOLIFE(オコウライフ)」である。
上質なお香とデザイン性の高いパッケージが生み出す、和の香りの新たな価値
お香と聞くと、つい「お寺っぽい」「古くさい」香りのイメージを連想してしまう。しかし「上質なお香を知れば、それだけでは無いことがわかるはずです」と語るのは、「OKOLIFE」を監修している香木専門店「麻布 香雅堂」代表の山田悠介さんだ。
「お香は食品や化粧品と違って、原材料を明記する必要がないものです。安い合成香料を使えば、1箱100円程度でも提供できてしまう。でも、僕らが提供するのは“本気のお香”。質の良さに自信があるからこそ、原材料や割合も明記しています」と、200年の伝統の系譜を受け継いでいるからこその自信を漲らせる。
また、「OKOLIFEは、もともと“お香という文化を持続させる”ことを起点に誕生したサービスです。若い人達にも、気軽にお香の文化に触れて楽しんでほしい」と考え、リーフレット・テキスタイル・封筒・専用マットのビジュアルを、気鋭の女性クリエイティブユニットhesoに依頼。
香りとともに毎月違うアートワークが届き、リーフレットは読み物としてだけでなく、オリジナル線香スタンドの専用マットとして見て楽しむことができる。その色使いや形の躍動感は、お香でありながらフレッシュさやシズル感すら醸し出してくれるから不思議だ。
お香を楽しみながら自然と身に付く、日本文化の知識
最高級のお香を聞くことができる上に、知識がつき、見た目にも美しい。楽しみながら利用しているのに、利用して1年経つ頃には「気づけば自然と教養が身についていた」というメリットもあるかもしれない。
お香を日常に、自分らしく取り入れる
「アロマは効能が明らかにされていて、香りの意味づけや使い方がはっきりしています。一方でお香は明らかにしていないからこそ、香りの感じ方や使い方はその人次第。本を読むときに楽しんだり、お風呂に入る時に使ったり。自分のライフスタイルに合わせて自由に楽しんでみてほしいです」と山田さん。
一方で原さんは「日本文学に登場する香りと照らし合わせてみて、物語が描かれた当時の人が感じていた香りを想像する、なんていうロマンチックな楽しみ方もいいですよね。マインドフルネスに興味がある方は、瞑想に利用してみるのもいいかもしれません」と提案する。
なるほど、いろいろな使い道がありそうだ。
もともと様々な香りのアイテムを所有し、気分転換やリラックスしたい時などに使い分けている筆者。お香の「焚く時間」に注目し、デジタルデバイス・デトックスに使えるのではないかと考えた。
お香を焚くことで空間の雰囲気がガラリと変わり、長い時間ではないのに深い集中ができた。これは良いかもしれない。
余白と気分をデザインする。お香のある暮らし
さまざまな情報が溢れ、ビジネスでもプライベートでもインプットしてばかりの日々で、新しいアイデアを生み出すためには、余白の時間を作ることが重要だ。お香はそれを可能にしてくれる上に、空間を上質な香りで満たし、部屋の中にいる人の気分を模様替えしてくれる。
みなさんも、お香のある暮らしを始めてみてはいかがだろうか。
OKOLIFE
麻布 香雅堂
住所:東京都港区麻布十番3-3-5 香雅堂ビル
TEL:03-3452-0351
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜・祝日(その他 臨時、夏季、年末年始休業あり)
取材協力
「麻布 香雅堂」代表 山田悠介