Vol.287

16 NOV 2021

〔ZOOM in 関内〕横浜の中心でアウトドア体験。話題の新施設“DREAM DOOR”を満喫

長く都市的な暮らしをしている人にとって、野外で火を起こし、料理をして床に就く、そんな体験は子どもの頃に経験したきりではないだろうか。この秋、横浜の人気観光地みなとみらいに、新たなレジャー施設“DREAM DOOR(ドリームドア)が誕生。都市部にいながら本格的なアウトドアが楽しめると話題の同施設は、横浜での暮らしに小さな非日常を与えてくれるに違いない。

話題の新施設、DREAM DOORとは?

クラブハウスのあるメインスペース。この奥にはさらにBBQサイトが続く
2021年8月、横浜の中心地にいながら本格的なアウトドアを楽しめる屋外型施設が新オープンした。場所はみなとみらい駅から徒歩8分の好立地で、海や夜景を楽しみながらBBQもできる贅沢仕様だ。宿泊こそできないものの、横浜の街並みを横目に火を起こせる体験は新鮮で、横浜暮らしが長い人にとっても関心の高い施設であることは間違いない。ショッピングなどの街遊びには事欠かない都市での暮らしに、更なる可能性が広がったと考えてもいい。

写真には収まりきらない施設の全体像
DREAM DOORは主に3つのエリアから構成されるアウトドアテーマパークである。それぞれのエリアは異なる特性を持っており、友人や恋人、家族など、メンバーに応じた場所をチョイスしてBBQを楽しむことができる。

たまたま通りかかるなどして、DREAM DOORとはどんな施設なのか、どんな体験ができるのか気にはなっている方も多いのではないだろうか。そこで今回の取材では、女神橋サイドの森林を活かしたグランピング体験エリア「ファイヤーフォレスト」を実際に利用してみた。

いつまでも待ちたくなる、洒脱なクラブハウス

ガラス張りで開放感のあるクラブハウス内。カフェのみの利用者も
当施設のクラブハウス内には、BBQスペースの利用者以外も使うことのできるカフェやバー、ショップが併設されているので、受付までの時間潰しには事欠かない。また、クラブハウス内はキャンプ場のロッジのようなアウトドアライクな内装に。街中のカフェとは少し違う雰囲気が、始まる前から気分を盛り上げてくれる。

カフェラテ450円(税込)。ドリンクはアルコールも含めた豊富なラインナップ
ひとしきりショップをみて回ったら、カフェスペースでカフェラテと軽食をオーダーして一息。こうして辺りを眺めていると郊外のキャンプ場にでも来たような気分になるが、これがみなとみらいだと言うのだから驚きだ。

クラブハウスに隣接する受付スペース
予約時間になったら受付へ。ここでも、凝った内装やスタッフが着こなすクールな衣装など、作り込まれた世界観に圧倒された。確かにこれは、ホームページに記載のあった“アウトドアテーマパーク”という表現にも納得がいく。

ちなみに、DREAM DOORではBBQに必要な機材は全て貸し出してもらえるため、徒歩+手ぶらで来場が可能だ。この手軽さに感動しつつ、いざBBQスペースへ。

港を感じるアウトドア

高い建物がなく、遠くまで見通せる眺望
案内されたのは海際にあった見晴らしの良い区画。目の前に広がる横浜の街と港の迫力に、つい笑みが溢れる。遠くに見える街、波に乗って小さく上下する船、海際を行き交う人々、手際良く火起こしを始めている他のグループを横目に、椅子にもたれてしばらくの間、この景色を満喫していた。

小さな炎を育てる楽しみ
慣れない着火には苦戦したものの、ゆっくりと育っていく炎をみると、このちょっとした不自由が楽しむ自分がいた。こうした普段の都市暮らしでは感じづらい感覚を味わうことができるのも、アウトドアの醍醐味というもの。

時期がよかったのか、足元には松ぼっくり。小さいながらも心強い
また、着火剤やマッチはレンタルした備品の中にあったが、足元にあった松ぼっくりもいくつか助っ人として投入。普段は転がっていても気にしないのに、こういう場では突然貴重な存在に思えてくるので不思議だ。

バラエティプラン¥ 5,500(税込)を豪快に楽しむ
火力が安定してきたところで、いよいよ調理を開始。自分が起こした炎で食材が焼けていく体験というのは、何度やっても達成感を感じる。結局、仕上がりは少し焦げてしまったのだが、IHのキッチンでは出せない味わい深さが染み渡った。

持ち込みは不要かも、と思える2人分のボリューム
ちなみに、DREAM DOORでは、グレードごとに4つの食材プランを用意。今回はバラエティプラン(5500円)とBMC’S プライムプラン(6000円)をオーダーしてみた。ドリンクは飲み放題プランも用意されており、手ぶらで来ても大満足のボリュームだ。

横浜の夜にもう一度出会う

昼とはガラリと印象が変わるBBQサイト
18時をまわるとすっかり陽が落ち、会場の行燈のような照明も一斉に灯り始める。タープも灯りを受けることでシルエットが浮かび、木々もオレンジ色に染まることで一帯が幻想的な雰囲気に。こうして歩いているとまるで山奥にあるキャンプ場の夜のようで、横浜にいることをすっかり忘れてしまう。隣でBBQを楽しんでいたグループも写真を撮っており、この夜のムードを楽しんでいるようだった。

街灯りとそれを反射する美しい海面に目を奪われる
賑やかだった昼とは一転し、夜になると辺りも静かになり、ゆったりとした時間が流れる。横浜の夜景は見慣れているはずなのに、土を踏み、炎を前にしながら眺めるとまるで違う街のように思えた。これは、横浜に越してきて初めてこの景色に出会った時と感覚がよく似ている。この小さな非日常の中から、自分の住む街を見直すことができたことが、素直にとても嬉しい。

決して一定ではないが、心地よいリズムで打ちつける波
食後に休んでいると、どこからともなく「パシャ、パシャ」という音が。近づいてみると、波がアスファルトをリズミカルに打ちつける音だった。そんなに大きな音ではないので昼にしていても気づかないかもしれない。これは、無粋なBGMのかかっていない静かな環境だったからこそ聞こえた小さな発見だった。

都市暮らしでも、人間性を保ちたい

住み慣れた都市で体験するアウトドアは、郊外のそれとはまた違った非日常を味わうことができた。電車やミーティングの時間を1分刻みで気にして生きているとすり減っていく人間性を、こうした体験を通して取り戻していけるのではないかと思う。そして、手ぶらかつ徒歩で行くことのできる当施設の手軽さは、アウトドアライフの入り口としても最適だ。友人や恋人とぜひ足を運んでみてはどうだろうか。

DREAM DOOR YOKOHAMA HAMMERHEAD

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