住まいで過ごしていると、空や時間の移ろいが分かりにくいと感じたことはないだろうか。暮らしの中に漂う閉塞感を軽やかに解き放ってくれるのが、ムサシの「空と光と暮らす窓のセンサーライト」と「街灯みたいな、ミニセンサーライト」だ。住まいに小さな空を浮かべ、持ち運べる街灯を添えてみる。自宅にいながら外と繋がる開放感をもたらすライトとともに、居心地の良い空間を作り上げてみたい。
住まいと外の世界をつなぐ。ムサシが届けるふたつのセンサーライト
一日が終わり、夜の闇が住まいを包み込む時間、「そういえば、今日一日空を眺めていなかったな」と気づく。室内にいると時間の移ろいを感じにくく、暗くなった部屋や時計をふと眺めては「もうこんな時間か」と電灯を点ける。
そんな時の流れに気づかない暮らしに小さな変化をもたらしてくれるのが、センサーライトのパイオニアとして知られるムサシが生み出したふたつのセンサーライトだ。部屋の中に『小さな空』を生み出す「空と光と暮らす窓のセンサーライト」は時間帯に合わせ、自動で光のグラデーションが変化する。
そして、クラシカルな街灯の佇まいを持つ「街灯みたいな、ミニセンサーライト」は、トレイでお気に入りの小物を照らしつつ、マグネット式のポータブルライトとして持ち運べる機能を備えている。
これらはただ暗闇を照らし、部屋を明るくするための道具ではない。住まいにいながら「小さな空」を眺め、持ち運べる「街灯」を室内に加えることで、自宅にいながら、外の気配を感じさせてくれるのだ。これまでにない個性的なプロダクトはどのような想いとこだわりから生まれたのか、その物語をムサシの開発担当者に伺った。
部屋の中に「小さな空」を描く。「空と光と暮らす窓のセンサーライト」が生まれた理由
最初に話を伺ったのは、住まいに「小さな空」を描き出し、空間の表情を鮮やかに変える「空と光と暮らす窓のセンサーライト」についてだ。一般的な照明が持つ「明かりを点ける・消す」という概念を覆し、フレームの中に空が見えるという非常に個性的なプロダクトだが、どのようなきっかけから生まれたのだろうか。
「 最初から空が見えるライトを開発しようとしていた訳ではなく、出発点は、光によって空間を広く、開放的に感じられるようにできないかという発想でした。背景に、都心部の家賃高騰による住環境への課題感を感じていたこと、複数の開発メンバーも過去に都心部の狭いワンルームで息苦しさを感じながら暮らした経験があることがありました」
「限られた広さの部屋や、カーテンを閉め切って過ごす空間でも、ちょっとした工夫でもう一つの部屋や空間が続いているように感じられれば、閉塞感を少し和らげられるのではないかと、空間の印象を変えることと同時に、癒しや情緒的な感じ方を探っていました。
最初の試作は小さな窓を再現するために木のフレームにテクスチャのあるガラスと電球色のライトという組み合わせだったのですが、窓らしさを表現するなら電球色よりも、青を取り入れたグラデーションの方が空を演出できて良いのではと考えました」
「そこからライトというよりも『空』を再現することに力を入れ開発に取り組みました。『空間を開放する』をコンセプトに、小さな窓から空が見えるプロダクトを目指しました」
削ぎ落とされた美の中に空を描いて
しかしその発想を形にするまでの道のりは決して平坦ではなかったという。エンジニアの方からは特に苦心した点についてこのようなお言葉を頂いた。
「空をイメージした色やグラデーションを生み出すために、さまざまな方法で試行錯誤を重ねました。雲の濃淡やふんわりとしたニュアンスを表現するために、何パターンもの見本を繰り返し作成しました。空のイメージは抽象的で、一人ひとりが思い描く理想の空も異なるため、それぞれの意見を取りまとめ、技術的に反映させることにも苦労しました」
またこのフレームのシンプルな美しさを実現するために、あえて「引き算した—削ぎ落とした—要素や機能」について、プロダクトデザイナーの方はこう語る。
「『窓』をダイレクトにイメージさせる具体的な要素や、メルヘンチックな方向に繋がる要素を削除しました。更に傾斜面も無くして水平垂直面のみの構成とし、その中でベストなバランス、プロポーションを追求しました」
さらに通常のライトであれば、ユーザーが光を選ぶのが一般的だが、こちらは時間帯によって明かりが変化する。なぜその方法をあえて採用したのだろうか。
「日々の天気を選べないように、空の時間の移り変わりや変化も、毎日必ず訪れるものだと思います。自然の空を研究し、ライトで再現する色やグラデーション、移り変わるタイミングなどを決めていく過程で、自然の空のイメージを目指すのであれば、24時間変化し続けるライトになることは、このプロダクトが持つ特徴としてごく自然なことでした」
人の手でコントロールするのではなく、自然の空と同じように移ろっていく光。その妥協のない想いが、このプロダクトに唯一無二の情緒を与えている。
街角の灯りを手元に。「街灯みたいな、ミニセンサーライト」のこだわり
続いて話を伺ったのは、クラシカルな佇まいと持ち運びやすさを兼ね備えた「街灯みたいな、ミニセンサーライト」だ。まず目を引くのが、ライト単体である「ともるーん」の手のひらに収まるコンパクトさである。このサイズ感にこだわった理由について尋ねてみた。
「ムサシには『てのりまんまるライト』という既存製品がありますが、『てのり』を女性の手に収まるサイズとして考えると、もう少し小さくできるのではないか、という意見がありました。もっと身近な存在として、置く場所や使い方を限定せず、自由に扱える小さなサイズのライトを目指したことが、この大きさにつながっています」
「一方で、ライトには明るさや存在感を感じられる大きさも求められますが、それとは別の軸として、『小さく、もっと自由に使えるライト』という考え方には、会社として数年前からいくつかの製品で取り組んできました。『ともるーん』も、その考え方から生まれた製品の一つです」
大切なものをそっと照らして
ライト単体でも多彩なシーンで活躍するが、プロダクトとして非常に魅力的なのが、トレイと街灯のポールを組み合わせた独自のデザインだ。インテリアに街角のような情緒を添えるこの造形美は、どのような経緯で生まれたのだろうか。
「 まず最初に、『ともるーん』のライト単体が製品として生まれました。このライトは置く・マグネットでつける・吊るす・持つ、という4wayの使い方ができ、インテリアの中でさまざまな楽しみ方ができることが特徴です」
「一方で、使い方をすべてユーザーに委ねるだけではなく、ムサシとしてもう一歩踏み込み、光のその先にある暮らしまで提案したいと考えました。そこで、『ともるーん』を使った新しい見せ方や使い方を検討する中で、スタンドというアイデアが生まれました。
街灯のようなデザインの着想が生まれたのは、『ともるーん』の開発メンバーで移動していた車の中です。二人で道路沿いの街灯を眺めながら、『ともるーんにも街灯みたいなスタンドをつけたら可愛いですよね』と話したことがきっかけでした。その約2時間後には、一人のディレクターが木を使ってスタンドのイメージモックをつくり、メンバーに披露していました」
「そこから製品化に向けて、実にさまざまな形状やデザインのスタンドを検証しました。最終的には、男女を問わず使いやすく、幅広いインテリアにも自然になじむことが決め手となり、現在の街灯をモチーフにしたデザインに決定しました」
単なる照明器具にとどまらず、お気に入りのアクセサリーや小物を引き立てるディスプレイであり、夜間はサッと持ち出せる安心の灯りでもある。機能とデザインが高次元で融合した理由が、開発陣の言葉からもうかがえる。
住まいの中に外の景色を取り入れて
このふたつのライトは、単に暗闇を照らし部屋を明るくするだけの道具ではない。時間とともに移ろう空のグラデーションを感じ、街角のような情緒溢れる灯りを手元に置く。それらを眺めるだけで、心は小さな旅をすることができるに違いない。
最後に、開発チームの方々から読者の皆様へメッセージを頂いた。
「目まぐるしく過ぎていく毎日の中で、『空と光と暮らす窓のセンサーライト』がお部屋につくり出す景色や空間が、少しでも皆さまの心を癒し、ふと空を眺めるように気持ちをゆるめられる時間になれば幸いです 」
「『街灯みたいな、ミニセンサーライト』は、スタンドと組み合わせても、ライト単体でも楽しめるプロダクトです。ライトのまわりにお気に入りの小物を置いたり、ミニチュアのような小さな世界をつくってみたり、自由な発想で楽しんでいただけたらと思います。
シンプルな白と黒の2色展開なので、ぜひご自身のインテリアに合わせて取り入れてみてください。明日から、鍵やメガネを探す時間が少しでも減りますように 」
自宅にいながらいつでも「外と繋がる開放感と安心」を手に入れる。見慣れたいつもの住まいにふたつの小さな光を添えて、空の移ろいや街角に流れる時間の経過を感じてみたい。
空と光と暮らす窓のセンサーライト
街灯みたいな、ミニセンサーライト
CURATION BY
31年間暮らした英国から日本へ。海と山と川に囲まれた、小さな村での暮らしが始まりました。