Vol.553

MONO

03 JUN 2024

オブジェのようなフラワーベース。Amabroの「MINI VASE|TWO TONE」

amabro(アマブロ)はArt For Daily Life‐生活にアートを-というコンセプトのもと、すでに存在している様々な表現を見つめなおし、アートの視点から再構築したプロダクトを企画生産するインテリア雑貨ブランドだ。その中でも特に目を引くこちらのMINI VASEは、手のひらサイズの小ささ、そしてミルキーで柔らかな色合いでありながら、オブジェとしてハッと目を引く存在感を放つ。春夏秋冬、さまざまな花で季節感を演出できるフラワーベース。部屋の雰囲気や季節感を表現する手段として、こちらのMINI VASEを置いてみてはどうだろう。

私たちが花を生けるのは

花器それ自体がお花のような可愛らしさ
「花を活ける」ということに敷居の高さを感じる人はいるだろうか?かつてその1人だった私は、花をもらっても「枯らすから」「綺麗に飾れないから」という理由で、生花を貰っても持て余していた。いずれ枯れてしまう儚いものに、お金をかけて買う理由もよく分からなかった。

ある日、姉の庭にたくさんのラナンキュラスが咲き、本当になんとなく、適当に1輪だけ、ぷつりと切って持ち帰った。

ラナンキュラス全体の花言葉は「晴れやかな魅力」 ラナンキュラスの花びらが、シルクのドレスを連想させる肌触りであることに由来している
オブジェとして飾っていたMINI VASEにストンと挿してみると、どうだろう。アートな要素が空間に欲しくて、ディスプレイとして飾っていたこちらのMINI VASEに、フレッシュな水々しさが加わり、春の木漏れ日と温かい風にあてられて、心がじんわりと温かくなる存在となった。

ラナンキュラスの切り花は10日近くもつこともある
モダンなオブジェのようなこちらのMINI VASE。実は畳の上に置いても可愛らしい。連れて帰った切り花を畳の上に並べて、どの器にどのお花を挿そうか考える時間がとても贅沢だ。

畳に座って花を選ぶ。和室に華やかさをプラスしてくれる

絶妙なカラーバリエーションとフォルム

MINI VASEはその小ささから、置く空間を選ばない。玄関や棚の隙間など小さな空間にも彩りを与え、お花を活けていない時でもディスプレイとして置いておくだけで様になる。2つ、3つと形違いを並べて使用しても可愛い。

花がないときも、そのまま置いてほしい
この色合いにはこのお花かな、この形だったらこっちだな、と考えながら花を手に取る。花器自体が小さいので、お花を何本も用意せずとも、1輪で十分。

2色の焼き付け塗装が施されたMINI VASEは、届いてみると想像以上に小ぶりで、ミルキーでまろやかな色合いとハンドメイドの温かみがとても魅力的。軽くて小さくて邪魔にならず、控えめながらも存在感のあるフラワーベースが、他にあるだろうか。

また、クラフトパッケージもベースそれぞれのデザインがプリントされていて、家に届いたときに思わず「わぁ、可愛い」と口にした。

新築祝いや、お誕生日祝いなどのギフトにもオススメだ。1つ1つが小ぶりなので、インテリアとして置く場所に困らない。1人暮らしのワンルームにも置けるミニマムなアートとして贈ることができる。

イラスト化されたミニベースがプリントされたパッケージ

1輪、気軽に花を挿して

上述したとおり、私はお花を家に持ちこむことに敷居の高さを感じていた。狭い賃貸暮らしでは、物を極力少なくして生活することを意識しているため、花やアートなどは「実用的ではなく、場所を取るもの」という理由から遠ざけていた。

ただ、家で過ごすことが増えた昨今、やはりどうしても自然や緑を欲してしまうのである。植物を管理する知識もない、バランスよくおしゃれに花を生けるセンスもない。でも、1輪挿しなら私にでもできるのでは?そう思った私は、かねてより狙っていたMINI VASEを1つだけ、自分へのご褒美に我が家に迎えた。

手のひらにおさまる大きさ
1輪挿しは、フワラーベースの中にたった1輪の花を挿し込むだけなので、花の美しさや特徴がより際立ち、花が持つ色や形、香りなどをじっくりと楽しむことができる。クリアで色のないフラワーベースは、それ自体をインテリアとして楽しめることはあまりないが、MINI VASEは花を挿す前、花を挿している時、枯れて花を抜いてからもそのまま愛でることができるアイテムだ。

MINI VASEは、私にアートとお花の両方をもたらしてくれた。愛らしいフォルムでちょこんと部屋に置かれる花器は、朝起きた瞬間から思わず一瞥したくなるような存在だ。

ベッドサイドにちょこんと座る

アートとお花は現代のライフスタイルにはマスト

タイパ、コスパを意識しがちな現代社会にはむしろ不要なものでは?と思う人も多いだろう。ミニマリストを目指して必要最小限の物で生活することに憧れる人も多くなったように思う。特に男性は、仕事や趣味のための作業スペースやリラックスするための場所として自室を使うあまり、花や植物を飾ることをしない人は多い。

だが、アートやお花は創造性を刺激したり、新たなアイデアや視点を得ることができるもの。それらからインスピレーションを受けることで、自分の感性や美的センスを磨くこともできる。

MINI VASEのフォルムは丸っこく曲線的な物もあれば、円錐型で気品のある形の物もあり、カラーバリエーションも豊富。組み合わせを考えれば男性も気軽に取り入れやすい。実は一見雰囲気が合わなそうなガジェット類の近くに置くのもおすすめだ。ガジェット×植物の組み合わせは、PC、書類、本など直線的になりがちなデスクの印象をガラッと変えてくれる。

無骨な空間に柔らかな雰囲気をプラス
PC作業や在宅ワークの合間に、お水を変えたり簡単に剪定をしてみたり。日々のルーティーンの中にお花のお世話を組み込むと少し心に余裕ができたりする。季節によって耐寒性、耐暑性、切り花としての耐久性のあるお花を選べば特に手入れも必要なく、長く楽しむことができる。

装飾の新たな視点。アートなフラワーベースが広げる可能性

花を生けるためのベースがアートなデザインだと、花が一層引き立ち、部屋全体の雰囲気を華やかに演出してくれる。また、アートなフラワーベースは、単なる花器以上の存在であり、芸術作品としても楽しむことができる。その独創性や美しさに触れることで、ありきたりな言葉にはなるが、日常生活に彩りと豊かさをもたらしてくれるのだ。

ドライのアジサイと、フレッシュなアジサイ
さらに、花や植物を飾ることは、家という生活の中心点において、自然とのつながりを感じる機会となり、心身のリフレッシュや癒しとなる。アートなフラワーベースを通じて、美しさと生命力を日常に取り入れてみてはどうだろう。

MINI VASE|TWO TONE

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