Vol.489

MONO

24 OCT 2023

水を飲む習慣を、舌にも目にも心地良く。STELTON×BRITAの美しい浄水ポット

私は毎日2リットルを目安に水を飲んでいる。一定量の水分摂取には血流がよくなったり代謝が上がったりと様々なメリットがあるそうで、身体のために続けている習慣の一つだ。しかしそこで問題となるのが、どういう水を飲むか、そしてどのように飲むかという自身のこだわりである。できれば美味しい水を自分らしいスタイルで飲みたい。そんな願いを叶えるウォータージャグをご紹介しよう。

毎日飲む水だから、美味しくてコスパの良いものを

我が家では10年ほど前から〈BRITA(ブリタ)〉を愛用している。

〈BRITA〉とは1966年創業のドイツの浄水器メーカー。日本では2005年に〈BRITA Japan〉が設立され、日常的な飲み水の新しい選択肢として現在では多くの家庭に愛されている。

自宅の飲料水に、BRITAのポット型浄水器
我が家が長く使っていたのは〈BRITA〉の「マレーラ」というポット型浄水器。専用の交換カートリッジを取り付けた浄水器に水道水を注ぐだけで、美味しい水を簡単に飲むことができる。これは生活に大革命をもたらした。

というのも、それ以前はペットボトルで水を買い溜めていたのだが、置き場所は取るし、コスパも悪かったからだ。また、可能な範囲で環境のために暮らしたいと考えている私にとって、大量のペットボトルごみを出さなくてよくなったことも嬉しい変化だった。

水をろ過する浄水フィルターカートリッジは、最長4週間繰り返し使える
しかし私はそのデザインがずっと気になっていた。「マレーラ」はかっこよくないわけじゃないのだが、どことなく実用性に特化した印象を受けてしまって、なんだか愛せない。食事の時に食卓に置いておく気にもならず、お水をおかわりするたびキッチンとダイニングを往復しなくてはいけないのも少々面倒だった。

そんな時に見つけたのが、デンマークのキッチンウェアブランド〈STELTON(ステルトン)〉と〈BURITA〉がコラボレーションした浄水ポットだ。

STELTON×BRITA「Classic ウォーターフィルタージャグ」

BRITAの浄水フィルターカートリッジを使用できる

STELTON×BRITA「Classic ウォーターフィルタージャグ」

浄水器メーカー〈BRITA〉の浄水ポットは、機能は良いのだけどなんだかワクワクできない……。そう思っていた私が手に取ったのが、〈STELTON×BRITA〉の「Classic ウォーターフィルタージャグ」だ。

これまでの浄水器の概念を覆すシックなウォータージャグ
〈STELTON〉とは1960年創業のデンマークのステンレス製品メーカー。キッチンウェアにおいては北欧デザインを代表するようなブランドである。そんな〈STELTON〉が〈BRITA〉のためにデザインした浄水ポット「Classic ウォーターフィルタージャグ」は、これまでの浄水ポットのイメージを覆すほど、とにかく美しい。

その仕様は、3つのパーツで構成される非常にシンプルなもの。うっすらとグレーがかかった透明感のあるポット部分、繊細なレイヤーを表現するカートリッジ設置部分、そしてマットブラックの蓋…これらが組み合わさることで、控えめながら品のある佇まいが実現している。

シンプルな構造だからこそ、洗い上げた姿も美しい

水の補充の様子。スモークグレイのレイヤーの向こうに水が溜まっていく
製品は樹脂製だがガラスのような透き通った魅力があり、それゆえにしんとした静かな空気感をつくる。また水が入ることでその魅力は一層増し、スモークグレイの表面をとおして眺める水のゆらめきは、良いグラスで晩酌を楽しむ時間のような心の安らぎさえもたらしてくれるようだ。もちろん、家のグラスとも相性が良い。

美しい水のゆらめきを楽しめる形状

ガラスと相性抜群なのは、その透明感ならでは
また従来の〈BRITA〉の浄水ポットに見られるカートリッジの使用期限を示す電池マークがなくなっているというのも、デザイン面での大きな違いだ。もしかすると私は「マレーラ」に対して、その生活感の強さに違和感があったのかもしれない。便利ではあるが、実用的すぎる。一度家のタッパーを全て琺瑯製のものに変えたことがあるのだが、それと同じように浄水ポットにおいても意図して生活感を遠ざけることで、家での暮らしをもう一段階穏やかなものにしてくれる気がした。

従来のBRITA(左)は便利だがそれゆえに生活感が目立った
一回の浄水容量は0.8リットルなので、その見た目に反してやや少ないように感じるかもしれないが、なくなっても水道水を補充して数十秒待てばすぐに飲めるのでストレスはない。何より、その容量の少なさを補って余りある満足感を、「Classic ウォーターフィルタージャグ」は与えてくれるはずだ。

美しいデザインが食卓にもたらす調和

〈STELTON×BRITA〉の「Classic ウォーターフィルタージャグ」は、食卓に置いておけると思った初めての浄水ポットだった。というよりむしろ置いておきたい。この浄水ポットを含めてテーブルコーディネートをする面白さを、使うたびに感じている。

爽やかな朝の光にも似合う

食卓に美しく馴染むウォータージャグ
普段の食事には、そのスマートさゆえ、たくさんのお皿を並べていても邪魔にならないのが嬉しい。また正円のフォルムが、コースターやグラス、お皿の正円と心地よくリンクするのも、可愛くて面白い発見だった。

正円のフォルムは上から見ても楽しい
私が気に入っている使用シーンは、リモートワーク中の水分補給。スモークグレイのカラーだからこそ、見た目のノイズなくそばに置いておけるのだ。デスクの上にウォータージャグとグラスが並べられると、共通するその透明感により、不思議な調和が生まれる。限られた空間だが好みの景色が作られていることで、仕事もさらに捗るような気がした。

視界を整えて集中力を上げる
日の当たる気持ち良い時間帯には、外に持ち出してもいい。樹脂製なので、上品な見た目ながら意外とカジュアル。ガラスより気を張らずに使えるところもまた「Classic ウォーターフィルタージャグ」の魅力だ。スモークグレイの容器越しに、水が陽の光にキラキラと反射する様子は、水を飲むだけのいつもの習慣をちょっと特別な気持ちにさせてくれるだろう。

外で水を飲むだけで、良い気分転換に

銘品のスピリット。浄水ポットにワクワクできる理由

話は少し逸れるが、このウォータージャグを見て、ある銘品を思い出す方も多いのではないだろうか。我が家でも愛用している、機能性とデザイン性を融合させた魔法瓶…鳥のような見た目が愛らしい「バキュームジャグ」だ。〈STELTON〉のアイコン的存在となっているプロダクトである。

STELTONの銘品「バキュームジャグ」
「バキュームジャグ」は、1977年にエリック・マグネッセンによってデザインされたもの。デンマークでは一般家庭だけでなくオフィスやホテルのラウンジにも置かれるほど、最もポピュラーなアイテムの一つなのだそうだ。実は「Classic ウォーターフィルタージャグ」は、「バキュームジャグ」のデザイナーと同じエリック・マグネッセンが2012年にデザインしたもの。この背景を知ると「Classic ウォーターフィルタージャグ」の特別な美しさにも頷ける。

銘品「バキュームジャグ」のスピリットを受け継ぎ、その美しいフォルムはそのままに〈BRITA〉の交換カートリッジを取り入れた「Classic ウォーターフィルタージャグ」は、きっとこれまでに出会ったことのない、とびきりワクワクさせてくれる浄水ポットとなるだろう。

Classic ウォーターフィルタージャグ(左)とバキュームジャグ(右)

水を飲む習慣を、舌にも目にも心地良く

毎日必ず飲むものだから、美味しい水を、自分らしいスタイルで。そんな願いを叶える浄水ポットが〈STELTON×BRITA〉の「Classic ウォーターフィルタージャグ」だ。

習慣をより良いものに…それはつまり、毎日の暮らし自体をさらに素敵なものにすることに繋がるのではないだろうか。

毎日のあらゆるシーンに溶け込ませて
機能もデザインも諦めない浄水ポットで、水を飲む習慣を、舌にも目にも心地良いものにしてみよう。そうすることで、毎日の暮らしはきっと少しだけ豊かになり、水の美味しさをより感じられるような心の余裕も生まれてくるはずだ。

STELTON×BRITA浄水ポット