Vol.471

FOOD

22 AUG 2023

【誰でも簡単にできる】フォトジェニックなオリジナルサングリアの作り方

ワインにさまざまなフルーツを加えて作るカクテル「サングリア」。作り方が簡単なうえにフォトジェニックな見た目であるため、作ってみたいと考えている人は多いのではないだろうか。近年はSNS上の「映え」が狙えることでも、サングリアは注目を集めている。ここでは、サングリアの簡単レシピ2つと「映え」を狙う方法、実際に作るときの注意点について解説する。

サングリアってなに?

サングリアとは、ワインにフルーツやスパイスなどを加えて作る、スペイン発祥のカクテルのことだ。スペインでは赤ワインをベースにして作ることが多く、色が血のように見えることから、スペイン語で血を意味する「Sangre(サングレ)」が語源となったとされている。

スペインでは赤ワインが使われることが多いサングリアだが、白ワインやロゼワイン、スパークリングワインをベースにして作ることもある。ベースとなるワインによって相性のよいフルーツが異なるため、それをきちんと把握したうえで作るのがおすすめだ。

サングリアは、基本的にはワインとフルーツを混ぜ合わせるだけのカクテルなので、自宅でも簡単に作れる。飲み切れず酸化してしまったワインも、サングリアにすればおいしく飲み切ることができるため、便利な飲み物といえる。また、自分でワインとフルーツの組み合わせを考えてオリジナルのレシピに挑戦したり、アルコールの濃さを自由に調整したりできるのも、自宅でサングリアを作る醍醐味といえよう。

【簡単】サングリアの作り方

サングリアを作る際はワインに好きなフルーツを入れればよいが、基本的には赤ワインにベリー系、白ワインに柑橘系を組み合わせるのがおすすめだ。フルーツと合わせてシナモンやミントなどを入れることで、いろいろな香りや味を楽しむこともできる。

そのほか、オレンジジュースやパインジュースで作った氷を浮かべたり、炭酸で割ったりといった楽しみ方もあるので、いろいろな組み合わせや飲み方を試してみてほしい。ここでは、サングリアの簡単レシピをベースにするワインの種類ごとに紹介する。

赤ワインで作るサングリアのレシピ

このレシピで用意するものは以下のとおり。分量は3~4人分である。
・赤ワイン(750ml)
・オレンジ(1個)
・いちご(6~8個)
・冷凍ブルーベリー(60g)
・シナモンスティック(2本)

オレンジを皮付きのままくし切りにする。いちごはヘタを取って縦半分に切る。ピッチャーにオレンジ・いちご・冷凍ブルーベリー・シナモンスティックを入れ、赤ワインを注いで混ぜ合わせたら完成。

このレシピのように、入れるフルーツは2~4種類程度にしておこう。フルーツを入れすぎると味が混ざってしまい、おいしくならないからだ。特に、冷凍のブルーベリーは比較的味が濃いため、気になる人は他のフルーツを使うとよい。また、甘めのカクテルにしたい場合は、上記のレシピに砂糖やシロップを追加するとよいだろう。

赤ワインをベースにサングリアを作る際は、ブルーベリー・オレンジ・いちご・りんごと組み合わせるのがおすすめだ。フルーツをカットするのが面倒なら、フルーツ缶を使うとより簡単に作れる。フルーツ缶のシロップを入れると甘口になるため、入れるか除くかは自分の味の好みに合わせて決めればよい。

白ワインで作るサングリアのレシピ

このレシピで用意するものは以下のとおり。分量は1ポット分である。
・白ワイン(1/2瓶)
・サイダー(1と1/2カップ)
・パイナップル(5~6切れ)
・キウイ(1個)
・オレンジ(1個)
・ミント(適量)

キウイとオレンジはよく洗ってから皮をむき、いちょう切りにする。パイナップルを一口大に切る。ポットにフルーツとミントを入れ、サイダーと白ワインを注いで混ぜ合わせたら完成。

使う白ワインが辛口の場合は、このレシピのようにサイダーを使うと、口当たりがまろやかになってワインが苦手な人でも飲みやすいサングリアができあがる。また、さっぱりした味わいのサングリアを飲みたい場合は、ミントやレモングラスのようなハーブを入れるのがおすすめだ。味に清涼感がでるうえ、見た目も涼しげでおしゃれになる。

白ワインをベースにサングリアを作る際は、グレープフルーツ・レモン・モモ・パイナップル・いちご・オレンジ・りんごと組み合わせるのがおすすめだ。フルーツをカットするのが面倒なら、フルーツ缶を使ってもよい。フルーツ缶のシロップを入れると甘口になるため、入れるか除くかは自分の味の好みに合わせて決める。

サングリアで「映え」を狙う方法

ワインやフルーツの色合いが美しいサングリアは、フォトジェニックな飲み物として注目を詰めている。ここでは、よりサングリアを「映え」させる2つの方法について解説する。

容器を工夫する

まず挙げられるのが、ワインやフルーツの色がよく見えるように容器を工夫する方法だ。

陶器のように透明でない容器を使うと上からしか中身を見ることができず、透明でも柄の付いた容器だとワインやフルーツの色合いの邪魔になる可能性がある。そのため、透明で柄が付いていない容器を使うようにしよう。具体的には、レストランなどで見かけるドリンクサーバーやピッチャーを使ったり、おしゃれなガラス瓶のメイソンジャーを使ったりするのがおすすめだ。

果肉をたくさん入れる

サングリアを作る際に意識して果肉をたくさん入れるのも、「映え」を狙える方法だ。

果肉が少ないと、ワインを注いだ上にポツンとフルーツが浮いているだけになり、お世辞にも見た目がいいとはいえない。果肉を容器いっぱいに入れることで、見た目が鮮やかなサングリアを作ることができるのだ。ただ、レシピの部分で述べたように、フルーツの種類を多くしすぎると、味が混ざってしまったり、甘みが強くなりすぎたりする場合がある。そのときには、サイダーなどの炭酸で割ればおいしく飲めるようになるため、試してみてほしい。

サングリアを作るときの注意点

ワインとフルーツを混ぜ合わせるだけで簡単に作れるサングリアだが、作る際には「酒税法」に違反しないよう注意する必要がある。

日本では、酒類製造免許(酒造免許)を持っていなければお酒を作れないと定められている。「お酒を作る」と聞くと酒蔵や工場をイメージする人が多いだろうが、ワインとフルーツを混ぜ合わせるだけの行為が、場合によっては「混和」というお酒を作る工程とみなされ、酒税法違反になってしまうことがあるのだ。

酒税法に違反しないでサングリアを作るには、「自分で飲むためのお酒であり、消費直前に混和すること」「アルコール分が20度以上で、酒税が課税済みの酒類を使用すること」「特定の物品を混和させないこと」の3つを守る必要がある。この「特定の物品」にあたるのは以下のものだ。

1. 米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ若しくはでん粉又はこれらのこうじ
2. ぶどう(やまぶどうを含みます。)
3. アミノ酸若しくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物若しくはその塩類、有機酸若しくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす
引用:https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/06/32.htm

フルーツについてはぶどうを避ければ問題ないが、市販されているワインのアルコール分はほとんどが20度未満だ。この時点でサングリアは酒税法違反となるが、国税庁では「消費者が自分で飲むために(中略)混和する場合には、例外的に製造行為としない」と定めているため、自分用に作ってすぐ飲む場合は酒税法違反にはならない。

注意すべき状況として挙げられるのは、パーティーで作って客に振る舞ったり、作り置きしたりすることだ。前者は「自分が飲むためのお酒」という部分に、後者は「消費直前に混和する」という部分に違反している。酒税法違反とならないためには、こうした状況を割けることが重要だ。

自分だけのオリジナルサングリアでフォトジェニックな写真を

サングリアは作るのは簡単なうえ、ワインとフルーツの組み合わせを工夫することで、自分だけのオリジナルサングリアを作ることもできる。容器や果肉の量にも意識を配って盛り付ければ、「映え」が狙えるフォトジェニックなサングリアの完成だ。背景などにもこだわって撮影した最高の1枚を、SNSへ投稿してみてはいかがだろうか。

ただし、サングリアを作る際は酒税法に違反しないよう注意する必要がある。すぐに飲み切れる分だけ作り、保存は避けるようにしよう。