Vol.376

FOOD

23 SEP 2022

マヌカハニーの効果的な食べ方とは?最適なタイミングや量、おいしく食べられるレシピも紹介 

カラダによい食品として挙げられるものの1つにはちみつがあるが、そのなかでも「マヌカハニー」が健康面で注目を集めている。マヌカハニーを継続して摂取すると、体内のさまざまなトラブルが解消されるといわれているため、できるだけ手軽で効率のよい食べ方を知っておきたい。ここでは、マヌカハニーの効果や適切な摂取量、摂取するタイミングなどを解説する。マヌカハニーを使ったお手軽レシピも紹介するため、ぜひ参考にしてみてほしい。

マヌカハニーはどのような食べ方をするとよい?

白い花が特徴のマヌカからとれるはちみつ
マヌカハニーとは、ニュージーランドで自生しているマヌカという樹木の花からとれるはちみつだ。マヌカはニュージーランドにしかなく、採蜜できるのが年間で約4週間しかないため、マヌカハニーは「奇跡のはちみつ」と呼ばれている。ニュージーランドの先住民族であるマオリは、古くからマヌカを薬用植物として利用しており、1800年代に入ってからマヌカハニーを生産するようになった。

マヌカハニーの食べ方として最もオーソドックスなのは、スプーンですくって直接なめる方法だ。ただ、マヌカハニーは香りがスパイシーで味にもほのかな苦みがあるため、直接食べるのは苦手な人もいるだろう。

そのため、料理やお菓子、飲み物に入れて食べるのがおすすめだ。ただし、高温で熱するとマヌカハニーの栄養素が壊れる可能性があるため、加熱する食べ物に混ぜるのは避けた方がよい。

マヌカハニーを食べ続けると期待できる効果とは?

マヌカハニーには、整腸作用や殺菌作用などが期待できる
マヌカハニーを食べ続けると、どのような効果が期待できるのだろうか。ここでは3つの効果について解説する。

整腸作用

マヌカハニーには、腸内環境を改善させる効果が期待できる。マヌカハニーに含まれる「メチルグリオキサール」という成分に、悪玉菌の活動を抑制して善玉菌を活性化させる働きがあるとされているからだ。腸のなかで善玉菌の方が優勢になれば、大腸菌やサルモネラ菌といった悪玉菌による下痢がおさまる。また、悪玉菌による有害物質の発生が減るため、それが原因で起こる肌荒れも改善される。

殺菌効果

マヌカハニーには強い殺菌効果がある。継続的に摂取し続けることで、体内の病原菌やウイルスなどの増殖を抑制できるのだ。特に、前項でも挙げた「メチルグリオキサール」は、胃がんや胃潰瘍の原因として知られるピロリ菌にも有効であるとされている。胃酸のなかでも生存できるほど強いピロリ菌にも効果があるという点から、マヌカハニーの殺菌効果の強さがわかるだろう。

こうした殺菌作用は体外でも発揮できる。例えば、切り傷やヤケドといった外傷部分にマヌカハニーを塗ると、雑菌の繁殖を抑えて治りが早くなるとされている。

口腔内のトラブルの改善

意外に感じるかもしれないが、マヌカハニーには虫歯予防の効果がある。糖分が含まれている食品ではあるが、成分的に虫歯菌のエサとなりにくいタイプの糖分なのだ。さらに、虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑制し、歯垢や歯肉炎を減少させる効果もあるため、日々のオーラルケアに取り入れるのもよいだろう。

また、マヌカハニーには炎症を抑える効果もあるため、口内炎ができたときに塗ると、腫れや痛みを和らげることができる。

マヌカハニーはいつ、どれくらいの量を食べるとよい?

マヌカハニーの効果を最大限発揮するためには、摂取するタイミングと量に注意する必要がある。マヌカハニーの適量は大さじ1杯(15ml)とされており、それを1日3~4回程度に分けて食べるのがおすすめだ。

摂取するタイミングとしては、食事および就寝の1時間前がよいとされている。空腹時にマヌカハニーを摂取することで、長い時間胃腸のなかにとどまるようになり、整腸や殺菌の効果も長く保てるためだ。もちろん、こうした効果は1日で現れるわけではないため、継続的に食べる必要がある。

マヌカハニーをおいしく効果的に食べられるレシピ3選

温かい飲み物に溶かすのもおすすすめ
ここからは、マヌカハニーをおいしく食べられるお手軽レシピを3つ紹介する。

マヌカハニートースト

「マヌカハニートースト」はその名の通り、マヌカハニーを食パンに塗ってトーストするだけの簡単レシピである。材料や手順が少ないため、料理が苦手な人でも簡単に作れる。また、トッピングでアレンジもできるため、味に飽きることなく続けやすい。

材料(1人分)は、食パン(1枚)、バター(適量)、マヌカハニー(適量)、トッピングしたいもの(適量)。 ※トッピング例:レーズン、バナナ

まずは、食パンにバターを塗る。次に、トッピングしたいものを乗せ、その上にマヌカハニーをかける。あとは、トースターで3~4分焼けば完成。 ※焼き時間は自分の好みで調節

マヌカハニーとりんご酢のホットドリンク

「マヌカハニーとりんご酢のホットドリンク」は、マヌカハニーとりんご酢だけで作れる飲み物だ。材料が少なくサッと作れるため、マヌカハニーの摂取を続けやすいレシピといえる。マヌカハニーには殺菌効果があるため、このドリンクを継続的に飲むことで、風邪予防やのどの炎症の緩和などが期待できる。

材料(1人分)は、マヌカハニー(大さじ1.5)、りんご酢(小さじ1)、お湯(1カップ)。
※りんご酢がない場合は、レモンの絞り汁で代用可

まず、グラスにマヌカハニーとりんご酢を入れる。お湯をグラスに注ぎ、よく混ぜれば完成。

マヌカハニーのローチョコレート

「マヌカハニーのローチョコレート」は、マヌカハニーを使ったスイーツである。ローチョコレートとは、普通のチョコレートのようにカカオ豆を高温でローストせず、低温発酵させることで、カカオ豆に含まれる成分を残したチョコレートのこと。カカオ豆の栄養素や酵素が熱で壊されることがないため、栄養たっぷりでカラダによいお菓子だ。材料(1人分)は、ココナッツオイル(20g)、カカオパウダー(8g)、マヌカハニー(大さじ1/2)、自然塩(少々)。

まず、ココナッツオイルが固まっている場合は湯煎で溶かす。ココナッツオイルにカカオパウダーを加え、泡だて器でしっかり混ぜる。マヌカハニーと自然塩を加えてさらに混ぜ、チョコレートの型に入れて冷やして固めれば完成。

マヌカハニーを食べる際の注意点や食べてはいけない人もチェック

マヌカハニーを食べる際には注意点がある
カラダによい効果がたくさんあるマヌカハニーだが、食べる際に注意しなければならないことがある。ここでは3つの注意点について解説する。

1歳未満の乳幼児には与えない

マヌカハニーを含むはちみつは、1歳未満の乳幼児には食べさせてはならない。はちみつのなかに、食中毒の原因となるボツリヌス菌が混入していることがあるためだ。大人であれば食中毒を起こす心配はほぼないが、腸が未熟な乳幼児は「幼児ボツリヌス症」という中毒症状を起こしてしまう可能性がある。ボツリヌス菌は加熱殺菌できないため、1歳未満の乳幼児の口にはちみつを入れないように注意しよう。

購入前に品質を確認する

「奇跡のはちみつ」として人気のマヌカハニーは、それゆえに粗悪品や偽物も出回っている。そのため、マヌカハニーを購入する際は、品質が保証された正規品であるかを確認することを忘れないようにしよう。

チェックすべきはブランドマークである。マヌカハニーの場合、ニュージーランド政府が公認している「UMF」「MGO」「MGS」の3つのブランドマークがあるため、いずれかの規格が示されているかを見るようにする。

食べ過ぎはNG

カラダによい効果が期待できるマヌカハニーではあるが、食べ過ぎは厳禁である。たくさん食べればそれだけ効果も大きくなると思うかもしれないが、マヌカハニーには100gあたり300kcalものカロリーがあるため、食べ過ぎると肥満の原因となってしまう。あくまでも、「大さじ1杯程度の量を毎日食べ続ける」というペースを崩さないように注意が必要だ。

マヌカハニーをおいしく食べて、カラダのなかから健康的に

マヌカハニーを日々の生活に取り入れよう
マヌカハニーは、整腸や殺菌などカラダによい効果を期待できる優れた食品である。食べるタイミングや量、注意点を意識しながら摂取し続ければ、カラダのなかから健康的になっていけるだろう。
香りや味にクセのあるマヌカハニーを食べ続けるには、料理やお菓子、飲み物などに入れるのがおすすめ。簡単なレシピであれば続けやすいため、この記事で紹介したレシピをぜひ参考にしてほしい。