Vol.110

FOOD

06 MAR 2020

自分にあったおやつのサブスクsnaq.meが演出する、ご褒美の時間

「おやつの時間が待ち遠しくてたまらない。そのためなら、宿題もおつかいも頑張れる!」そんな幼い感覚に戻れたら、目の前の仕事だってあっという間に終えるのに…。そう思った途端に甘いものが欲しくなって、カバンの中からごそごそ取り出したチョコレート。まだおやつの時間には早いから、一粒だけズルをして。一口ほうり込むと、目が冴えたような気持ちになる。そんな単純な動機で気分転換ができる人間でよかった。間食がモチベーションになる、子どもらしい一面は、何歳になっても消えることはないのかもしれない。
そんな単純な動機で気分転換ができる人間でよかった。
間食がモチベーションになる、子どもらしい一面は、何歳になっても消えることはないのかもしれない。

snaq.me(スナックミー)を知ってから、間食を素直に楽しむことができるようになった。おやつ時間の体験を向上させてくれたサブスクリプションサービスを紹介したい。

おやつのサブスクリプションサービス

1箱あたり1,980円で、おやつは8つ入り
snaq.meは、ユーザー個人の嗜好にあったおやつが定期的に届くサブスクリプションサービスだ。ウェブサイトから「おやつ診断」を受けると、自動的におやつが選出される。

1箱あたりに含まれるおやつは8つ。配達の頻度は、2週間に1度か、4週間に1度の2パターンに分けられる。ユーザーのほとんどは4週間に1度のプランを選んでいるそうだ。定期便以外に、お気に入りの商品や期間限定商品を追加注文することもできる。

運営を担う株式会社スナックミーは、サービス開発から商品の企画、発送までを自社内で行なう。社内に在籍する3名のバイヤーが、全国津々浦々の製造者にアプローチし、商品化しているのだが、驚かされるのはそのスピード感だ。おやつは常時150種類くらい用意されており、そのうちの2~3割が、毎月更新されている。

ドライフルーツのラインナップの中でも根強い人気のドライパイン
スナックミーCEO・服部慎太郎さんがイチオシするのは、「ドライパイン」だ。商品企画のこだわりについて聞かせてくれた。

「パイナップルはカンボジア産のものです。あらゆるパイナップルを比較した結果、もっともユーザーさんからの評価が高かったものを残しました。現在も異なった品種のパイナップルを発送してみることもあるのですが、このパイナップルに勝る評価を得るものは他にありません」

発送されたおやつは、ユーザーによるフィードバックを得る。「苦手」「大好き」などの選択肢が用意されており、その統計データをもとにおやつのブラッシュアップをしているというのだ。そのため、snaq.meの商品企画では社内での試食会や議論はあまり行わない。バイヤーの感性でおやつを製品化し、まずはユーザーに食べてもらうということを大切にしているのだとか。

「いただいたフィードバックは、お届けするおやつのセレクトにも反映されます。継続するにつれて、より嗜好に沿ったおやつを楽しんでもらえる仕組みになっています。ユーザーさん自身も、自分の好みを正確に把握していないことがよくありますから、まずはいろんなものを食べていただきたいという思いがあります。このドライパイナップルは、ぜひいろんな人に食べてもらいたいですね」

箱が届くのを待つところから食べ終わるまでが「おやつの時間」

スマホで簡単に「おやつ診断」ができる
筆者もsnaq.meのおやつを生活に取り入れてみた。「おやつ診断」の質問は簡単で、食べる時間帯、食べる場所などライフスタイルにまつわる項目がメイン。おやつの好みの質問は少なく、こちらから明確なオーダーを出す必要がない仕組みになっている。

おやつは玄関まで届けられる
snaq.meが選んでくれたのはどのようなおやつなのだろう。通販のようにおやつを自分で選択できないのは、リスキーなようにも思えるが、それ以上にワクワクさせてくれる。まだおやつの時間ではないというのに、注文してから開封するまでの行為ですら、とても美味しいものを食べているかのような高揚感を纏っていた。

snaq.meのアイデアを生み出した服部さん自身も、おやつを食べる行為の前後までを「おやつ」の時間に含めるべきだと考えている。

「僕たちは、おやつ時間の体験を向上させることをミッションにしているんです。おやつという言葉は、時間を称する言葉が由来しています。近代以前の日本で使われていた時間の表し方でいう、現在の午後2時から午後4時のことを”八つ”というんです。だから僕たちはモノとしての’’お菓子”ではなく、時間としての”おやつ”を売っているつもりで提供させてもらっています」

おやつは中身が見えやすい透明パッケージに入っている
箱を開けると、いろとりどりのおやつが封入されていた。チョコレートやフィナンシェなど、おなじみのおやつもあれば、見たことがない、食べる前に味が想像できないようなおやつも入っている。取り出すなり、どれから試そうか、手にとって見比べた。

裏面をみると、原材料が記されている。
ドライパインなら、「パイナップル」としか書かれていない。チョコレートなら「カカオバター」「アガベシュガー」のみ。自分が知っている材料しか使われていないことに驚いた。

おやつは出先でも食べやすい一口サイズ
会議や外回りで忙しいときにつまんで食べるおやつとして重宝したのは、「おかき揚げずんだ」。サクサクした食感の揚げおかきとずんだクリームのギャップが絶妙で、やみつきになってしまう。おかき部分の原材料であるお米について、服部さんのこだわりを教えてもらった。

「一般的なおかきに使われているお米は、甘みのすくない品種で、食卓に並ぶご飯に比べて安いものであることが多いのですが、このおかきは、ごはんとして食べても美味しくいただける品物を使っています。そのため、お米らしい甘みを感じていただけるようになっています。最低7回は噛んで、味わってみてください」

かみごたえがあり、風味も豊かで、満足感の高い一品。普段、おせんべい系のお菓子を選ばなかった筆者であるが、「おかき揚げずんだ」は一番のお気に入りになった。

どんなおやつが入っているかわからないからこそ、これまで気づいていなかった自分の好みを知ることができるのかもしれない。

筆者は、仕事中や疲れて帰ってきた夜に、口が寂しくて間食をする習慣がある。しかし、ネットの噂や健康を気にするあまり、甘いものを食べる時間を素直に喜べない自分がいた。

砂糖がふんだんに使われたチョコレートや、塩気の効いたポテトチップスをつまむたび、幸福感と罪悪感が混ざり合った不思議な感情を得てしまう。「間食はいけないこと」と、知らないうちに思い込んでいたのだろう。

ハート型に抜かれた「フルーツチップス アップル&ストロベリー」
しかし、snaq.meから届けられる、最小限の素材のみを使って作られたお菓子を食べるようになってから、間食への意識が少しずつ変わっていった。それは、原材料を想像しながら食べるようになったということだ。例えばドライフルーツの場合、市販されているものの多くは砂糖でコーティングされているものが多い。しかしsnaq.meのドライフルーツは、単一の原材料のみ。果物の本来の味を、自分の舌で探ろうとするようになった。その分長い時間咀嚼するおかげか、以前よりも間食の量を減らせたと感じる。

お芋のあまさとバターの旨味がクセになる「スイートポテトクッキー」
筆者は間食の取り方について大きな変化を感じたが、ユーザーからは様々な声が上がっている。

例えば、珍しい食べ物を知れることについて、喜びを感じているという人。また、元来食品の安全性への意識や健康志向は低かったけれど、snaq.meの利用を通して、食選びにこだわりを持つようになったという人もいるそうだ。

自分の好みに限りなく近いものが届き、その品質も保証されているsnaq.meは、食べることが大好きな人にとってとても有意義なサービスだと思う。仕事や子育てのブレイクタイムに、自分へのご褒美に、スナックミー社が演出する「おやつ時間」を過ごしてみて欲しい。

Photo: Yuki Morita

snaq.me

公式サイト:https://lp.snaq.me/