Vol.204

MONO

29 JAN 2021

素材を活かし、食卓を彩る。Staub | ストウブ ブレイザーソテーパン

料理に欠かせない調理器具の中でも、高い実用性とヴィジュアルを兼ね備え、世界中で人気を誇るのがStaub(ストウブ)の鋳物ホーロー鍋だ。食材本来の旨味を引き出し、ふっくらと滋味豊かに仕上げてくれて無水調理も可能。お馴染みのラウンド型やオーバル型のココット(鍋)の他に、調理のしやすさで評価が高いのが、広口、浅型のブレイザーソテーパンだ。扱いやすい高さでテーブルの上でも主役級のインパクト。調理の時間や食事のひと時の質を高めてくれるアイテムだ。

食材の旨味と風味を引き出してくれるストウブの魅力

炭素が豊富な鉄の化合物である鋳鉄に、ガラス質の釉薬を塗って焼き付ける鋳物ホーロー鍋。耐熱性、保温性に富み、重みのある質感と柔らかなフォルム、艶やかで美しい絶妙な色合いは、キッチンツール好きにとって心惹かれるプロダクトと言えるだろう。

我が家にもコツコツと集め続けた鋳物ホーロー素材の調理器具が幾つかあるが、その中で使用頻度が最も高いのはストウブの鍋だ。

鋳物ホーロープロダクトの中でも、ストウブの美しさは特別なもの
他のブランドの鍋に比べどっしりと重い蓋は密閉性が高く、食材から出る水分を保持してくれる。低温でじっくり調理すれば食材の持つ旨味を存分に引き出してくれ、完成した料理の味は驚くほど格別だ。

世界中で愛される調理器具ブランド、ストウブはフランスのアルザス地方で1974年、フランシス・ストウブ氏によって設立された。ストウブ社の調理器具は伝統と最先端の知識と技術を組み合わせ、最高品質の製品をすべてフランスで製造している。

鍋の内部は油がしっくりと馴染み、食材が焦げ付きにくい黒マットエマイユ加工が施されており、傷が付きにくく耐久性に富んでいる。そしてストウブの特徴と言えるのが、蓋の内側にあるココットのピコ、ブレイザーのシステラと呼ばれる突起物だ。

食材の水分を循環させるシステラ(左側)とピコ(右側)
これはストウブの重みのある蓋が鍋内部を密閉し、調理中の食材から出る旨味を含んだ水分を蒸気に変え、鍋の内部で自然に対流するプロセスを行う際に、水分がこの突起物を伝わって再度食材に浸透させる役目を担っている。

ストウブの鍋は調理する人の腕に関わらず、鍋そのものが食材の良さを存分に活かして調理してくれるのだ。

ストウブ ブレイザーソテーパンの魅力とは

バジルグリーンのラウンド型は22㎝、オーバルジンのオーバル型は23㎝、グラファイトグレーのブレイザーソテーパンは28㎝。暮らしに合ったカラーとサイズを選びたい
ストウブのココットはラウンド型、オーバル型をひとつずつ所持していたが、新たに購入したブレイザーソテーパンの良さはまた特別なものだった。深みのあるココットと比べ浅型のブレイザーソテーパンは具材の形を崩すことなく炒める、焼く調理ができる。

ブレイザーソテーパンは食卓の上に置くだけで絵になるシーンを描いてくれる
調理にちょうど良いこの高さはテーブルの上に置いても取り分けやすい。皿やグラスとのバランスも美しく、テーブルコーディネートにも一役買ってくれる。保温性に優れているストウブだからこそ、食卓で温かな料理を提供できるのもポイントだ。

さらにブレイザーソテーパンは、煮込み料理でその腕を振るうココットと比較しても引けを取らない。ココットでは調理中に鍋の底に沈んだ具材が見えないこともあったが、ブレイザーソテーパンなら鍋内部の全体が把握できるのも嬉しい利点のひとつだ。

多くの調理法とメニューに対応してくれる

広口で浅型のブレイザーソテーパンはフライパンのように具材をソテーして、更にそのまま煮込み料理にも使用できる。

フライパンとしても鍋としても使えるので、ブレイザーソテーパンひとつで多くの調理法が可能だ
例えばチキンのクリームソース煮は最初に肉を焼いたらいったん取り出し、同じソテーパンでそのままソース作りへ。再びチキンを入れて煮込むことができるので、鍋を取り換えることなく料理が完成する。

焼く、炒める、煮込む、蒸す、炊く、そしてオーブン料理にも対応してくれる
テーブルで蓋を開ければ思わず笑みがこぼれる炊き込みご飯は、和風から洋風まで多くのレシピがあるメニュー。ストウブのブレイザーソテーパンなら蓋の重みと優れた熱伝導率でふっくらと柔らかく、噛み応え抜群の美味しいご飯を炊いてくれる。

鯛めしや炊き込みご飯、パエリアなど、多種多様の米料理にトライしてみよう
最小限の水分や調味料で調理する、蒸し料理もおすすめだ。熱伝導率の高いストウブは一度沸騰すると蒸気が循環し、短時間で効率良く蒸すことができる。フレッシュな魚や旬の野菜、香ばしい肉の旨味を存分に楽しめるだろう。

ストウブのブレイザーソテーパンは具材の持つ風味を活かし、栄養もしっかり保持してくれる

長く使い続けたいからこそ、手入れは怠らずに

耐久性に優れ、美しいストウブの鍋をより長く使い続けていくためにも、日頃のケアは欠かせない。購入したストウブは最初に温水で洗い、しっかりと乾かし、続いて内部に油を適量入れ、低温でゆっくりと加熱したら火を止めて、余分な油を取り除いてから使用しよう。

ストウブで調理する際の注意事項として、加熱は低温から中温ですることが挙げられる。高温で加熱すると、内部の黒マットエマイユ加工が剥げてしまう恐れがあるためだ。

また、具材をかき混ぜたり取り出したりする際は、鍋内部に傷をつけないように木製やシリコンなどのツールを使用すること。洗浄する時は通常の洗剤で問題ないが、研磨剤や粗いスポンジは使用は避ける。調理後すぐに冷水に付けることはせず、鍋が冷えるまで待ち、温水で洗うように注意しよう。

ストウブの内部と蓋の内側は使用し続けていると、カサついた艶のない状態になってしまう。洗浄後はしっかりと乾かし、植物性油を少量垂らして調理用の刷毛やキッチンペーパーなどで油を浸透させておこう。

鍋の内側や縁、蓋にもしっかり油を浸透させて。余った油はキッチンペーパーで拭き取っておく
大切に使い続けたい鋳物ホーロー鍋だからこそ、日々の習慣にしたい小まめな手入れ。いつまでも美しい状態のストウブを維持するためにも、手を抜かずにケアしていきたい。

調理の時間が楽しみに、食卓が華やかに

繰り返し、終わることのない毎日の食事や調理は時として、義務にもなりがちな行為。日々のメニューを考えるのが面倒になり、食事をすることすら億劫に感じてしまう時もあるかもしれない。

料理のモチベーションを上げ、食卓を賑やかに演出してくれる
ストウブのブレイザーソテーパンは、使うたびに喜びを感じさせてくれるプロダクト。美しいエナメルの光沢がキッチンや食卓で輝く様を思い描くと、今日は何を作ろうか、今度はあのメニューにチャレンジしてみようかという意欲を沸かせてくれる。

テーブルの上に載せる事が楽しみとなるそのヴィジュアルは、どの皿を合わせようか、テーブルクロスはどれにしようかと考えて、一緒に食事をする人の笑顔を想像できる喜びをもたらしてくれる。
ストウブのブレイザーソテーパンは「調理をするための器具」だけでなく、キッチンや食卓に華やぎを、そして暮らしに潤いを与えてくれるプロダクトなのだ。

Staub ブレイザーソテーパン

https://www.staub-online.com/

28cm 47,000円(税込)