Vol.7

28 FEB 2019

〔ZOOM in 戸越銀座〕solcoー塩専門店

戸越銀座商店街、塩専門店「solco」で「塩」の新たな魅力を楽しむ。
全長約1.3キロメートルと、関東でも有数の長さを誇る戸越銀座商店街。商店街沿いには約400軒の店舗が連なり最近では生鮮三品(肉、魚、野菜)を扱う店舗も多く残る、日本でも数少ない「商店街らしい商店街」である。そんな戸越銀座商店街の通り沿いに置かれた「塩」と書かれた立て看板、今回は塩専門店「solco」にお邪魔した。塩専門店、はじめて聞く方も多いのではないだろうか。

塩専門店「solco」とは

「塩」と聞くと皆さんのイメージはやはり「塩辛いもの」ではないだろうか。塩の旨味がわかる、という方はそう多くはないはずだ。そんな塩の旨味を味わえるのがこちらの「solco」である。「solco」は2014年に開店。国内をはじめ、世界中の個性的な塩、約40種類を試験管状の容器に入れて販売し、その全ての塩をテイスティングできるのだ。

「solco」オーナーであり、ソルトコーディネーターの田中園子さんは、以前は会社員をされていたという。
2013年に石巻の「伊達の旨塩」と運命的な出会いをしたことをきっかけに、「塩は塩辛いだけではなく“おいしいもの”」と衝撃を受け、2014年「solco」の創業に至った。

店内には皆さんがご存知の白色の塩だけではなく、茶色、黒色、中にはピンク色の塩も。一見塩に見えないようなカラフルな、見たこともないような塩が並ぶ。まさに専門店だ。

テイスティングが楽しめるソルトバー

店内の塩はすべてテイスティングが可能。塩を楽しむためのおむすび「塩結び(えんむすび)」を販売している。店内の塩を少しずつ「塩結び」にかけて、一口一口味わいの異なる塩を「ソルトバー」で楽しめるのが特徴だ。取材をしたこの日も多くの人が列をなし、「ソルトバー」で自分好みの塩を見つけていた。
では、そんな塩専門店「solco」自慢の塩を一部紹介する。

「solco」自慢の塩

「003 満月の塩 福塩 Okinawa Mangetsu」

沖縄県宮古島でひと月に一回しかない、満月の日に満潮になった海水を汲み上げて作られる。細かいパウダーのような塩で、満月に吸い寄せられたナトリウム以外のミネラルが沢山含まれている。かけた食材によって様々な顔を出す、やみつきになる塩である。

「008 伊達の旨塩 Miyagi Date」

宮城県石巻で作られているこの塩は、その名のとおり、旨い塩。「solco」を立ち上げるきっかけにもなった想いのつまった商品だ。魚介との相性が良く、ダシが必要ないほどの旨味が特徴。焼き魚や刺身にも、旨みを効かせたい料理におすすめだ。

「017 青ヶ島の塩 Tokyo Aogashima」

伊豆諸島最南端の青ヶ島は世界でも珍しい二重式火山があり、地中から蒸気が噴出している。地元の言葉で、この火山噴気孔のことを「ひんぎゃ」と呼ぶそうだ。この地熱蒸気を利用して黒潮の海水を濃縮して作られた塩がこちら。旨味が徐々に増してくる深みのある味を楽しめる。

「【solco限定】703 とごしぎんざのソルト/カレー塩 Original Curry Salt」

スパイスのプロ"シャンカール野口氏″と共に、材料と配合にこだわり完成させたのがこちらのカレー塩。カレーパウダーに合う塩をテストし、相性の良かった「401モンゴル秘境の甘い岩塩」をブレンドしたもので、程よい辛さが特徴だ。実は戸越銀座商店街は、コロッケがおいしい店が多いストリートとしても有名。そんな名物のコロッケと相性が良いのもポイントである。

「802 クリスタルフレークソルト ブラック Cyprus Charcoal」

黒色がひときわ目を引くのがこちらのブラック。地中海にあるキプロス島で作られ、ピラミッド型とフレーク型がミックスした結晶に、食用炭をブレンド。ほのかに炭の香ばしさが感じることができ、白い食材に振りかければコントラスト楽しむことができる。
今回紹介したものはほんの一部、結晶状の塩やカラフルな塩、私たちが見たこともない塩との出会いがあるはずだ。

女性はもちろん、男性でも。塩スイーツが人気

店内では塩の販売だけではなく、塩味が甘さを引き立ててくれる塩スイーツも人気だ。

「塩クッキー」

こちらの「塩クッキー」は数ある〔solco〕の塩スイーツの中でも人気商品。品川区内の名品・逸品である「しながわみやげ」にも認定されている。玉子やバターを使用せず、小麦粉、てんさい糖、なたね油のみで練り上げた生地に塩がかかったシンプルな味わいを楽しめるクッキーだ。
クッキーにかかった塩は「602ウユニ塩湖の塩」、「206カマルグ・セルファン」、「802クリスタルフレークソルト ブラック」、「400ヒマラヤブラックソルト」、特徴的な4種の塩は一つ食べるごとにそれぞれの塩の味わいを楽しむことができる。食べる順番は、温泉卵の風味が強い「ヒマラヤブラックソルト」を最後に食べていただきたい、とのことだ。
他にも「601死海の塩」を混ぜた「塩バナナブレッド」や、甘しょっぱい味が癖になる「塩キャラメルケーキ」、お客さんが自分で塩をつけて楽しむ「塩ジェラート」など、スイーツが好きな女性だけではなく、甘いものが苦手な男性でもこぞって買いに来るのがこれら塩スイーツの特徴である。

塩専門店「solco」で「塩」を楽しむ

私たちにとって最も身近な調味料の一つといえる塩。「solco」に行ってみれば、その「塩」の奥深い世界についつい長居してしまうはず。「solco」での体験は、その塩の旨味を改めて考えるいい機会になるだろう。休日にゆったりと塩の旨味を味わう、そんな優雅な時間を過ごしてみてはいかがだろうか。

塩専門店「solco」

住所:東京都品川区豊町1-3-13 1F
電話:03-6426-8101
営業時間:11:00-19:00
定休日:火曜日、第一月曜日、夏季、年末年始
公式サイト:http://www.solco.co/

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