戸越銀座商店街、塩専門店「solco」で「塩」の新たな魅力を楽しむ。
全長約1.3キロメートルと、関東でも有数の長さを誇る戸越銀座商店街。商店街沿いには約400軒の店舗が連なり最近では生鮮三品(肉、魚、野菜)を扱う店舗も多く残る、日本でも数少ない「商店街らしい商店街」である。そんな戸越銀座商店街の通り沿いに置かれた「塩」と書かれた立て看板、今回は塩専門店「solco」にお邪魔した。塩専門店、はじめて聞く方も多いのではないだろうか。
「塩」と聞くと皆さんのイメージはやはり「塩辛いもの」ではないだろうか。塩の旨味がわかる、という方はそう多くはないはずだ。そんな塩の旨味を味わえるのがこちらの「solco」である。「solco」は2014年に開店。国内をはじめ、世界中の個性的な塩、約40種類を試験管状の容器に入れて販売し、その全ての塩をテイスティングできるのだ。
2013年に石巻の「伊達の旨塩」と運命的な出会いをしたことをきっかけに、「塩は塩辛いだけではなく“おいしいもの”」と衝撃を受け、2014年「solco」の創業に至った。
店内の塩はすべてテイスティングが可能。塩を楽しむためのおむすび「塩結び(えんむすび)」を販売している。店内の塩を少しずつ「塩結び」にかけて、一口一口味わいの異なる塩を「ソルトバー」で楽しめるのが特徴だ。取材をしたこの日も多くの人が列をなし、「ソルトバー」で自分好みの塩を見つけていた。
では、そんな塩専門店「solco」自慢の塩を一部紹介する。
今回紹介したものはほんの一部、結晶状の塩やカラフルな塩、私たちが見たこともない塩との出会いがあるはずだ。
店内では塩の販売だけではなく、塩味が甘さを引き立ててくれる塩スイーツも人気だ。
クッキーにかかった塩は「602ウユニ塩湖の塩」、「206カマルグ・セルファン」、「802クリスタルフレークソルト ブラック」、「400ヒマラヤブラックソルト」、特徴的な4種の塩は一つ食べるごとにそれぞれの塩の味わいを楽しむことができる。食べる順番は、温泉卵の風味が強い「ヒマラヤブラックソルト」を最後に食べていただきたい、とのことだ。
他にも「601死海の塩」を混ぜた「塩バナナブレッド」や、甘しょっぱい味が癖になる「塩キャラメルケーキ」、お客さんが自分で塩をつけて楽しむ「塩ジェラート」など、スイーツが好きな女性だけではなく、甘いものが苦手な男性でもこぞって買いに来るのがこれら塩スイーツの特徴である。
私たちにとって最も身近な調味料の一つといえる塩。「solco」に行ってみれば、その「塩」の奥深い世界についつい長居してしまうはず。「solco」での体験は、その塩の旨味を改めて考えるいい機会になるだろう。休日にゆったりと塩の旨味を味わう、そんな優雅な時間を過ごしてみてはいかがだろうか。